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talk | 2018.3.17

スペシャル対談 陰山英男さん×aoi

陰山英男さんインタビュー

 

 

みなさんこんにちは!AO推薦入試専門塾aoiです。今回は、aoi塾長の福井と京都校舎長の河守が、著名な教育者である陰山英男さんと対談させていただきました。

 

陰山さんは、百ます計算などの基礎学力を重視する教育者として有名であり、また「教育再生会議」の委員を務めるなど、教育界では非常に名の通った方です。「AO入試合格者は基礎学力が足りない」などとAO入試は批判されることがありますが、そのような中で、AO入試の現状や、大学教育、そして、夢中になれることを見つけるにはどうすればいいか、など多岐に渡って話し合ってきました。

 

陰山英男さんプロフィール

 

 

 

 

1958年生まれ。1981年より小学校での教員人生をスタート。1989年、反復学習と基本的生活習慣をベースに「陰山メソッド」を確立、児童の基礎学力を大きく向上させ脚光を浴びる。その様子はNHK「クローズアップ現代」などメディアにたびたび取り上げられ、全国に衝撃を与えた。2003年、初の全国公募により校長就任。2005年以降、文部科学省中央教育審議会特別委員、立命館大学教授、内閣官房教育再生会議委員など歴任。現在は教育クリエイターとして全国を行脚。講演・視察などを通じて陰山メソッドの普及を図るとともに、子どもたちの学力向上に成果を上げている。(一財)基礎力財団理事、NPO法人日本教育再興連盟代表理事、徹底反復研究会代表。学習ドリル・著書など出版多数。

 

 

 

AO入試について

 

河守 陰山さん、よろしくお願いします。陰山さんは、教育者として、多方面でご活躍されています。しかし、陰山さんの書かれた著書や記事を拝見いたしましたが、今までにAO入試に関して書かれているものを見つけることができませんでした。そこでお訊きしたいのですが、正直なところ、AO入試に対して、どのような印象をお持ちでしょうか。

 

陰山英男氏(以下、陰山 敬称略)  私は小学校教員なので、AO入試について大層なことが言えるわけではありません。その上で言わせていただくと、意外に思われるかもしれませんが、実は、私はAO入試肯定派なのです。現在では、ただ単に学力のみで入学できるため、大学に入学してから燃え尽きてしまい、「自分は一体何をしたいんだろう」とやりたいことが見つからないまま、呆然と大学生活を過ごす若者が多いという問題が起こっています。しかし、AO入試では、大学入学前から「なぜその大学に行きたいのか」「将来何をしたいか」を明確化することが重要となります。そのため、AO入試が正しく普及すれば、目的意識を持って大学に進学する方が増えると考えます。今の大学教育の現状を見る限り、学生が主体的に学んでいるとは到底思えません。そのため、AO入試は、正しく運用さえすれば、理想的な入試制度になるのではないかと考えています。

 

河守 AO肯定派である、というのは驚きました。確かに、AO入試には、一般入試とは違った素晴らしいメリットがあります。具体的にいえば、大学に行く目的意識が醸成されることなどです。しかし、そんなメリットの反面、大きな問題も抱えています。学力をほとんど問わないことや、一部には不正をする受験生もいることなど、様々な課題が存在するのが現状です。もちろん、不正などは、受験生自身が改めなくてはなりませんが、私たちはそもそも、AO入試の制度設計に問題があると考えています。具体的に言えば、多くのAO入試に学力試験がないことが問題かなと。

 

陰山  そうですね。基礎学力を問わないことで、AO入試で合格した生徒が、大学での学習に支障をきたしている事例が多くなっています。これは現在のAO入試の制度上の問題で、AO入試が批判されるもっとも大きな原因になっていますね。

 

 

AO入試は、アメリカの大学から始まった。写真はハーバード大学

 

 

福井 AO入試の問題点で共感できたのは大きな財産でした。制度以外の問題点としては「AO入試は簡単だ」と考えている方が多いことです。塾生でも、「AO入試なら簡単にいい大学に行けるかも」と考えている方もいますし、親御さんも同じように考えているパターンは無きにしもあらずです。そういう意味で、AO入試が一般入試より簡単だという風説が広がってしまっています。

 

陰山  今までのAO入試があまり機能していなかったことも背景にあると思いますが、実際に、AO入試はいい学歴を得るための近道である、と考える方が多いのは事実ですね。それは大きな問題ですし、社会的認知も変わらなくてはなりません。もちろん、大学側も変わらなくてはなりません。実際、AO入試が、志願者を囲い込むためのツールとなってしまっている私立大学が多い。それが大学の質の低下につながるのは言うまでもないです。AO入試が、一般入試に対するアンチテーゼではなく、より大学が優秀な人材を獲得するための入試形態として確立させていくことが、大学の役目かなと考えています。AO入試は、問題が根深く、それゆえに伸び代のある入試形態だと考えています。

 

河守 私たちの解釈では、そもそも、AO入試から学力を分離してしまったのが問題だと考えています。アメリカのトップ校では、SAT(アメリカ版センター試験)で学力を問うのはもちろんのこと、志望理由書やエッセイ、30分から1時間の面接も課しています。そのように、総合的に学生を見ることで、アメリカの大学は受験生を選抜しているのです。

 

陰山 そうですね。そう考えると、本来のAO入試のあり方を、アメリカが体現していると言えますね。もちろん、アメリカでも多くの問題が発生していることは確かですが。とにかく、AO入試を、志願者を集めるためのツールとして運用した場合、本来の趣旨を歪めてしまいます。加えて、大学の教育活動に大きな支障をきたしてしまいます。そのため、AO入試の本来の趣旨を曲げないような制度設計をして欲しいと考えています。

 

 

AO入試に対し、親身に答える陰山英男さん。彼の眼に映る現在の大学入試は、どんなものなのか。

 

 

「基礎学力」とは?

 

 

河守 今までの中で、数多く「基礎学力」という単語が出てきました。よく、AO入試に対する批判として「AO入試合格者は基礎学力が足りない」などというものがあります。基礎学力は学生にとって非常に大切なものですが、そこで陰山さんのいう「基礎学力」とは何なのか、お聞かせいただきたいです。

 

陰山  高校生(AO入試含む)における基礎学力とは、「大学で学習するために最低限必要な学力」だと考えています。そしてそれは、大学自身が明示しなければならないと考えています。

「私たちの大学で研究するためには、これだけの学力がなければならない」ということをそれぞれの大学ごとが提示しなくてはならないと考えています。しかし、現在の日本の大学では、学習指導要領に沿った範囲しか入試問題として出せないのが現状です。それが、大学ごとの基礎教養の定義を歪めてしまっていると考えています。また、医学部なのに生物が必須科目でない場合や、理系なのに数Ⅲは受験に必要ない、という受験システムも横行しています。多様性を重視するのは大事だと思いますが、このように、大学での勉強についていけなくなる要因になるような受験形態は撤廃すべきだと考えています。

 

加えて、小学生に関する基礎学力に関していえば、やはり、私が推奨している百ます計算を2分以内にできたり、漢字ドリルで8割以上得点できたりすることが基礎学力かなと考えています。

なぜかといえば、先ほどの高校生の基礎学力と同じく、中学の勉強についていけないからなのです。次の学習の土台になる力を私は「基礎学力」と定義しています。

 

 

蔭山さんが推奨した百ます計算。

 

 

夢中・没頭について

 

 

福井 AO入試において、夢中になれることを見つけるのは大切なことです。なぜなら、これからの時代において個性を発揮し何らかの分野で突出することが、この社会を生き抜く力に繋がるからです。社会に価値を生み出せることが重要になり、ひいてはAO入試でも評価されるからです。

私たちは、生徒が夢中になれることを見つけるため、様々なことを試させ、興味対象を絞り、没頭体験を増やすことを促進するよう努力しています。夢中になれることを見つけて没頭できる子どもは伸びるのですが、そもそも無気力なタイプはそれが難しく、没頭することすらできないという子どももいます。

そもそも夢中になれない生徒は、どうすれば良いのでしょうか?

 

陰山 実を言うと、没頭できることって、能力なのです。それをわかっていない人って、あまりにも多いんですよね。そこで、好きになる能力ってどうやって身につけるのかということを話していきましょうか。

 

まず、逆に考えてみましょう。夢中になって何かに打ち込める人って、どんな生い立ちをしていると思いますか? 答えは「あらゆる物事に没頭する体験を数多くしている」なんですよね。つまり、たくさん遊んでいる人のこと。遊んでない人は、好きなことをなかなか見つけられないものなんです。没頭できる子ども・夢中になれる子どもは、親がなんと言おうが強い意志を持って好きなことを続けられる。幼少期から面白いことに触れた回数が多い子であればあるほど、没頭できる・集中できる子になります。ワクワクすることは能力なのだから、それを早いうちから教育しなければならないと考えています。

 

福井 文部科学省の調査によると、教育力の低下の理由の1位が「子どもに対して、過保護、甘やかせすぎや過干渉な親の増加」(66.7%)となっています。親が先回りしたり、無理やり誘導しようとしたりして育った子どもであればあるほど、夢中なことが見つからずに、現実から目をそらしてしまう。やはり、家庭環境の影響が大きいことは日頃から身に沁みますね。

 

 

過保護は、教育力の低下において、最も大きなファクターになっている

 

 

陰山  家庭環境というか、親の影響ですよね。子どもにとって、親の影響があまりにも大きすぎるのです。

 

河守 非常に共感できます。では、陰山先生が、子どもが没頭する環境を作るために、具体的にはどのような指導をなさっていたのかお聞かせください。

 

陰山  僕は、とにかく、今までの小学校教員生活の中で、子どもたちを面白いと思わせる活動ばかりをやってきました。昔、NHKの番組『クローズアップ現代』が、私の教え子に手当たり次第取材したんだけど、誰一人として「百ます計算と漢字をやらされた」と答えた子どもがいませんでした。その代わり、「変なことばかりやらせる先生だった」って答えるわけです(笑)。外で草を取って天ぷらにしたとかね。どうやら、子ども達は、百ます計算を全国どこでも行なっていると思っていたみたいで、だからそう答えたんだそうです。家庭科の授業を受け持った時なんて、ほとんどすべて調理実習でしたよ。子どもも、学校で覚えた料理を家で作ってあげるそうで、大変好評だった。だから、僕は小さい頃から、とことん面白いことをやらせて、感性そのものを育成していかないとダメだと思っています。そして実際にそれを実践してきたんです。

 

河守 没頭させるため、教員として面白いことをやらせる、というのは、興味深いですね。子育ての点ではどのような指導が有効だと考えますか?

 

陰山  モンテッソーリの幼稚園の話で、砂場で夢中になって帰ってこない子どもを園長先生はそのまま続けさせたって話もあるよね。やっぱり、子どもが何かに没頭しているときに中断させてはいけないんだよね。幼少期の没頭経験が何よりも大事なんだから。善悪に拘っているうちは、子育ての本質が見えてこないわけで。

そうやって、没頭している子どもを邪魔することなく、温かい目で見守ることが大切だと思います。

 

河守・福井 陰山先生、ありがとうございました。

 

今回のインタビューは、aoiおよび教育にとって、非常に有益な対談となりました。これからもaoiは、より良い教育形態を模索していきたいと思います。陰山さん、重ねてありがとうございました!

 

 

河守晃芳

河守晃芳

aoi京都校舎長兼、マーケティング部長。趣味は文章執筆で、最近はよくブログを書いている。ブログはhttp://aki442.hatenablog.com/

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