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受験お役立ち記事

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作成日: 2018年5月17日 最終更新日:

県立浦和高校とは?公立高校の星 

高校に行く理由って何でしょうか?

「周りのみんなも行くから」

「レベルの高い部活動に入るため」

「有名な先生の授業を受けるため」

では、範囲を少し絞ってみます。学力試験を使って、大学進学を考えている生徒はどうですか。

なぜ高校に行くのでしょうか?

上記の理由に加えて

「いい大学に進学するため」

と考えている生徒も多いのではないでしょうか?

昨今受験戦争が加速しています。これは大学入試に限らずです。

塾に行かなければ、いい学校や、公立学校に入れない。1年生から受験勉強を始める人など、珍しくなくなってきました。

では高校側は、生徒に何を一番提供したいと考えているのでしょうか。

上の例と対比して考えてみると

「いい大学に進学させてあげる」

ことに一番焦点を当てている場合が、最近特に多いのではないでしょうか?

とりわけ受験次第で人生が大きく変わってしまう社会制度の中、仕方ないです。

生徒の意思と、学校の意思が合致している以上、お互い利があるのかもしれません。

ちょっと待った!

そこで異を唱えるのが、今回紹介する埼玉県立浦和高校です。

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埼玉県立浦和高校

埼玉県さいたま市の浦和に所在する、名門校。全国的に珍しい公立男子校で、3年制である。尚文昌武(文をたっとび、武をさかんとす)という教育の精神をかかげている。進学実績は埼玉県随一で、東大合格者は公立高校ながら多いときは40人を超える。そのほか早稲田、慶応にそれぞれ100人単位で合格者を輩出する。京大や北大などの国立大学に対して、関東で最も多く合格者を輩出している。スポーツも盛んで、ラグビー、水泳、剣道は全国レベル。バスケやサッカー、野球でも県大会にコマを進めるほどである。

文武両道?

正直どこの学校でも耳にする「文武両道」という言葉。浦和高校でも尚文昌武という言葉で、その理念を表しています。

文武両道が実際に行えている学校は、いったいどれくらいあるのでしょうか。

浦和高校は、「文武両道」であると言い切れます。

他の学校にはない特徴を紹介していきたいと思います。

文<学習面>

・最初の2年で、中高一貫校に追いつく

  1. 数学、国語、英語の主要3科目の学習内容を、最初の2年間で網羅します。
  1. 生徒のポテンシャルが高いからなのでは?
  1. 確かにそれもあるかもしれませんが、一番の要因は別にあります

浦和高校は、授業を大切にしています。授業から最大限の効用を得るためには、予習、復習の流れが重要となってきます。

そのために1年生の時点で、予習と復習の習慣を体得するような指導が行われます。

すさまじく早く進む授業にも、この予習、復習の習慣をつけることによって対応して行きます。

・校門が一日中閉まらない

校門が一日中閉まらない高校なんてほかにありますか?

閉まらないのは校門だけではなく、教室もです。

9時くらいに教室をのぞいてみると、部活動終わりの生徒が勉強や談笑にいそしんでいる姿が見られます。

生徒がいるのは夜だけではないです。

朝の7時台にも、始業の1時間以上前というのにもかかわらず、自習に励んでいる生徒もたくさんいます。

朝自習が奨励されており、1年生から朝自習を続けた生徒は、3年生になると大きな成長を遂げる場合が多いです。

・個性豊かな授業

浦和高校の魅力の一つとして、必ず挙げられるのが個性豊かな授業です。

教科書は一度も開くことなく、学校独自のテキストのみを使う数学の授業。

大学に匹敵する、物理の実験器具と、物理実験の回数の多さ。

下ネタで学ぶ古文。

教科書一つ見ず滑らかに授業をする世界史。板書はゆっくりだが、追いつかないという謎の現象が起こる。

最初に道具箱から作る、工芸。

とにかく走る体育。

主要科目以外の授業も、負けないほど充実しています。

・教員の有難き熱意

授業のレベルが異様に高いです。

理科や社会の先生は、いつも手にいっぱいの資料をもって授業してくれます。

教科書しか使わない授業なんてほぼないです。

各教員が浦和高校生のため、独自に作ったテキストを使う授業が行われます。

また、授業外での質問がしやすいように、質問票が職員室前に置いてあります。

特に受験を控える3年生向けに、教員がいつも質問に答えてくれます。

浦和高校の生徒は、塾に行かない人が多いです。割合で言うと、受験を控える3年生でさえ平均6割の生徒は、塾に通いません。

その一つの理由に、手厚い先生方の支援が挙げられるのでしょう。

武(部活動や行事など)

・浦和高校体育科と呼ばれる理由

浦和高校のカリキュラムは、体育に多く時間を割いています。

3年間少なくとも週3回は体育の時間が設けられています。

1年生は体力をつけるために、初めのうちは週4回の体育の授業が課せられます。

気になるのは授業の内容です。

大雑把に言えば、走って泳いで、ときどきバスケ、最後にラグビーです。

特に走る泳ぐなどの授業は、年間の授業の6~7割を占めます。

持久走の授業は年間の4割ほどを占めます。

教員の「はい、始め」という合図から、授業中ずっと走るだけというとてもシンプルな授業です。

なんのためにこんなに走ったり泳いだりするのか、その答えは次の節で説明します。

・行事にも全力(運動系行事編)

浦和高校では、学校全体で行われるスポーツ行事が年中たくさん設けられています。

そのどれもほかの高校には絶対ないようなものばかりです。そのうちいくつかを紹介していきたいと思います。

新入生歓迎マラソン

新入生歓迎ピクニック、歓迎旅行ではありません。10キロにも及ぶ山道を全生徒で走って歓迎をするのです。1年生から順にスタートします。総勢600名を超える先輩は、まだ体力のついていない新入生を追い抜くことで歓迎をします。

遠泳大会

浦和高校の生徒にかなづちはいません。1年生の夏に海に放り出されるからです。この遠泳大会では、生徒が隊列を組んで2キロの遠泳を行うことになります。

古河マラソン

茨城県古河市。ゴールのことです。ではスタートは?もちろん学校集合です。50.2キロに及ぶマラソン大会です。フルマラソンよりも長いです。全校生徒の8割程度が制限時間内にゴールします。遅延組を入れれば9割以上が50キロを完走します。

体育祭

浦和高校の体育祭には救急車が常備されています。説明は以上でいいでしょうか。

ラグビー大会

全クラス対抗のスポーツ大会が年に10個以上開催されます。そのうち一番盛り上がるのがラグビー大会です。圧倒的重量を誇る教員チームも参加します。受験前の3年生は12月にセンター試験の勉強よりも、ラグビーの練習をします。1年生は3年生に力の差を見せつけられます。

・行事にも全力(文科系大会)

文化祭

毎年9月に2日間開催されます。動員数はのべ1万人を超える。1年間でほぼ唯一女子と交流することができる2日間であるため、他の文化祭とは気合の入りようが違います。2日目の夕方にはフォークダンスが行われます。

文化大会

百人一首大会や将棋大会、漢字大会など各種文化大会も行われます。これらはクラス対抗戦となっています。浦和高校のすごいところとして、クラスに一人は百人一首を暗唱している人や、将棋がめっぽう強い人がいるということです。

体育分野でも文化分野でも自分の特技が生きる場が設けられています。

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浦和高校の全人教育

今までの話でなんとなく浦和高校の雰囲気をつかむことができたのではないでしょうか?

ここからは浦和高校が、大学進学のためだけの高校像に対して異を唱える理由について紹介したいと思っています。

浦和高校の浪人率は7割です。

こんなん文武両道なんて言えないんじゃないんか。確かにそうかもしれません。

大学に現役合格したいと考えている人は、浦和高校を避ける傾向があります。この数字を見たら仕方ないです。

可能性の話にはなりますが、浦和高校の生徒が全員現役合格を目指すのならば、この浪人率は大幅に改善されるでしょう。

しかし浦和高校は絶対に教育方針を変えません。

なぜなら一番目指していることは「大学現役合格」ではなく「全人教育」であるからです。

浦和高校は、ただの大学へ通過点としてではなく、人間として大きく成長することができる場を提供してくれます。

朝早くから教室で自習し、夜は遅くまで部活に励みます。体育祭や文化祭、スポーツ大会前には必死になって練習や準備をします。

いくつものことに本気で取り組むということを3年間通して学びます。

これらに加え、2キロ遠泳や50マラソンなどの無理難題に挑んでいきます。

答えの見えない、理不尽な状況にも屈さないたくましさが備わるはずです。

こんなことをして結局何をしたいんだ、「全人教育」って何なんだ!となるかもしれません。

最後に簡潔に説明すると、浦和高校は充実した3年間を通して、少年を大人の男に成長させる学校です。

「大学に進学するのが第一優先だ」

「そもそもそんな無理したくはない」

「自分はそんな学校に耐えられるのだろうか」

いろいろと思うところがあると思います。

勉強、部活、行事どれか一つを大成することは、なかなか人にはできないことです。

その道を行くことも一つの選択です。

しかし浦和高校の生徒は、勉強、部活、行事のどれかにではなく、学校に対して本気に取り組みます。

結果勉強、部活、行事のすべてに真摯に取り組みます。

卒業を迎えた時、自分の成長ぶりに驚くはずです。

大学進学のため、以外の価値を高校に見出してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

AOI編集部 編集長

総合型・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)の専門塾として 業界No.1の合格率を誇るAOIの編集部です。 「受験生や保護者のためになる記事を作る」がモットー

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