作成日: 2017年4月24日 最終更新日: 小論文対策
今回は、大学の総合型選抜(旧AO入試)の小論文試験における頻出テーマの5つについて解説していきます。
私たちが、多くの過去問を分析した結果、導き出されたテーマです。
いずれのテーマも、社会問題として知っておくべき重要な題材なので、しっかり読んで、自分でも調べてみてください。
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少子高齢化は、小論文で特によく出るテーマの1つです。
そのため、きちんと理解しておかないと、試験本番で出題されたとき、的外れな回答を書いてしまうことになります。
日本は少子化と高齢化が同時に進み、そのせいで生産年齢人口も年々下がっている現状です。
ここから解決策を提示しなければなりません。
では、どんな解決策があげられるでしょうか?
出生率(子供の生まれる率で、大きければ大きいほど子供が生まれている)が日本でもっとも低い都道府県は東京です。翻って、もっとも高いのは沖縄です。出生率の都道府県別のデータを見ればわかるのですが、都市部であればあるほど出生率は低く、地方であればあるほど出生率は低いです。このことから、都市部の出生率を増やすことが解決策の鍵となります。特に、東京は待機児童問題が起こっており、早急な解決が望まれます。
日本は、出産一時金などがほとんどもらえないなどの問題が起こっています。また、子供が生まれてから大学を卒業するまで2000万円も育児費用がかかるというデータがあります。そのため、金銭面の補助が必要となります。
さらに小論文のために少子高齢化を深く知っておくためには、以下の本もおすすめです。非常にわかりやすく書いており、評価も高いです。人口学の視点からかいており、入試のみならず、教養としても役に立つことは間違い無いでしょう。
人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書)
日本の教育格差は、非常に大きくなってきています。そこで、小論文では、教育格差に関する問題が出題されることが多くなっています。教育格差については、以下の問題がよく出題されます。
・収入差による学力格差・・・家庭の世帯収入によって、塾に行けたり行けなかったりする。また、子どもを設備の整った私立の学校に通わせられないなどによって、学力格差が生まれる。
・地域間格差・・・都市圏では、学習塾や進学校が豊富にあるため、受験に対する環境が整っている。しかし、田舎では、塾もなく、公立の学校しかない。そのため、地方の受験生は非常に恵まれていません。
・学校間格差・・・私立の学校に行くのと、公立の高校に行くのでは、環境が全く違います。公立では、教員の質も低いことが多く、生徒へのバックアップも整っていません。
教育格差に関しては、「『学力』の経済学」という本を一読することをおすすめします。林修先生も名著と太鼓判を押していますし、教育格差だったり、そこから派生する経済学について深く学ぶことができます。
環境問題は、われわれ人類にとって喫緊の問題となっています。現在、地球温暖化によって多くの環境問題が浮上してきています。そのため、環境問題も、小論文においては高い確率で出るといっていいでしょう。
よく出題される環境問題は以下の通りです。
・地球温暖化・・・二酸化炭素などの温室効果ガスの排出によって、多くの問題が浮上しています。南極の氷が解けたり、異常気象の原因となったりしています。
・森林伐採・・・森林の伐採によって、多くの自然が破壊され、生態系が崩壊していっています。それによって、二酸化炭素を森林が吸収しなくなるので、地球温暖化の原因の一つにもなっています。
・オゾン層の破壊・・・オゾン層の破壊は、深刻な問題です。オゾン層は、太陽や宇宙から降り注ぐ有害な線からわれわれ人類を守ってくれます。また、太陽の光がオゾン層によって緩和されなくなるため、地球温暖化に更なる拍車をかけています。
・酸性雨・・・工場が有害な煙を排出することによって、大気が汚染されます。さらに、その大気が湿り、雲となり、雨になって振ることで、酸性雨問題が発生します。酸性雨によって、青銅の像が朽ち果てたり、森林が破壊されたり、多くの深刻な問題が起こっています。
地球温暖化に関しては、以下の本をおすすめします。科学的な事例に基づいて書かれており、理解が深まることは間違い無いでしょう。
人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか (ブルーバックス)
現在、国際化が進み、グローバル化が急激に進行しています。それには、交通の発達、インターネット化の促進、言語間の交流など数多くの理由があります。 そこで、国際学部・英文学科などでは、特にグローバル化についての小論文は出題される傾向が強まっています。
・異文化理解・・・異文化理解は難しい問題が数多く起こっています。文化が違えば習慣も違うので、異文化の人同士が共に生活するのは常に多くの困難が付きまといます。
・外国語教育・・・外国語教育を早期からやるべきなのか。それとも中学以降からやるべきなのか、という問題もあります。例えば、日本語すらままならないのに、英語を学ぶ意味があるのか、ということも言われます。
経済格差は、昔から多くの問題を引き起こしていますし、また昔からメジャーな社会問題としての地位を確立しています。そのため、経済格差に対して勉強することは数多くの学びを得ます。経済格差の問題は、経済学部のみならず、他学部にも出題されるメジャーなものです。
・国家間の経済格差・・・国家間の経済格差を是正することは大切なことだといわれています。先進国と発展途上国では、所得の差は非常に大きなものがあります。富める国と富めない国の差は、これからますます広がっていくだろうと思われます。
・資産格差・・・現在、富裕層と貧困層の差はあまりにも広がっています。アメリカでは、上位1%の富裕層の持つ資産のほうが、下位90%の持つ資産よりも多くなっています。これでは、平等な社会とは到底言えません。そこで、このような資産格差は是正していかねばなりません。
・地方と都市との経済格差・・・例えば、日本では、東京一極集中によって、資本・情報・ヒトなどがほとんど東京に集中しています。そのため、平均年収も都市部では高く、地方では低くなっています。このままいくと、地方から都市部への人口流出がさらに加速し、地域間格差がさらに広がっていきます。
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