作成日: 2020年11月9日 最終更新日: 高校入試
中学校の内申点や受験生の人間性が評価の対象となる、高校の推薦入試。一般選抜と違い、学力だけにとどまらない評価方法により、多くの受験生から注目を集めています。その分、人気が高い高校の競争率は高まっています。
今回は、そんな高校の推薦入試に受かる子の特徴や、入試までにやっておきたいことを学年別にまとめて解説します。
高校入試を控えている受験生はもちろん、保護者の方もぜひ参考にしてください。
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そもそも、高校の推薦入試の倍率はどれくらいなのでしょうか?
都立高校を例に見てみましょう。
東京都教育委員会が発表した令和2年度の結果によると、全日制高校全体の受験倍率は2.55倍でした。前年度は2.61倍、前々年度は2.78倍なので、若干減少しているように思えます。ですが、これは中学卒業予定者自体が年々減っているので、倍率としては大きな変動はありません。
また、全日制高校のうち普通科の応募倍率は、2.92倍でした。前年度は2.89倍、前々年度が3.09倍です。
近年の倍率からわかることは、都立高校の推薦入試は「3人に1人が受かるか受からないか」という狭き門であるということです。裏を返せば、簡単に合格を掴めないからこそ、チャレンジしがいのある試験ですね。
競争率の高い高校の推薦入試。そんな難関を突破した受験生には、どのような特徴があるのでしょうか?ここでは、推薦入試に受かる子の3つの特徴をご紹介します。
人とのコミュニケーションが好きなことは、推薦入試に受かる子の大きな特徴です。外交的で明るい性格は、受験生にとってとても大きな強みです。
なぜなら、高校の推薦入試においてコミュニケーション能力は評価されるものだからです。特に面接において評価されるので、面接官にも堂々と自分の意見を伝えられると、好印象を残せます。
また、作文や小論文など「書くこと」を通して自分の意見や考えを試験官に伝えることも、コミュニケーションの一つです。
受験対策を始める段階で、作文や小論文、面接が上手にできるかは関係ありません。むしろ、面接の経験がある中学生は滅多にいないでしょう。
人とのコミュニケーションが好き、という気持ちがあれば十分です。必要な対策をすることで、入試本番にも上手に対応できるようになります。
試行錯誤ができる人というのも、受かる子の特徴として外せないポイントです。
推薦入試は一般入試と違い、模範解答がありません。面接の受け答えにしても、作文や小論文の書き方にしても「何が正しいかわからない」という状態からスタートします。
「これだけできるようになったから合格」という、明確な到達点もありません。よりベターなものを模索し続けることでしか、合格の可能性を上げることができないのです。
何度もやり直し、より良い方向に自分自身で向かっていける人や、そのプロセスを楽しめる人は、必然的に力を伸ばして合格を掴んでいます。
失敗を恐れず、チャレンジ精神がある人も受かりやすいです。
面接や小論文は、対策本をどれだけ読み込んでも、実践せずにはなかなか上達しません。作文にしても面接にしても、アウトプットを繰り返し、何度でも失敗しながら練習を積むことが必要です。失敗を恐れて何もやらなければ、成長できません。
自分の考えを文章で上手に表現できず、もどかしさを感じることもあるでしょう。面接でうまく喋れず、恥じらいを感じることもあるでしょう。
それらを恐れることなくチャレンジして改善できる子は、みるみるうちに上達します。そうして良い結果を残すことができます。
高校の推薦入試における、受かる子の特徴がわかりましたね。特徴がわかった上で、入試本番までほどのように過ごせば良いのでしょうか?ここからは、入試までにやっておきたいことを学年別に紹介します。
多くの高校推薦入試において、最も重要視されるのが調査書(内申点)です。志望校に提出する内申点は3年生のものです。ですが、1年生のうちからどうすれば内申点を上げられるのか、ポイントを押さえて生活することが大事です。授業を積極的に受けるのはもちろんのこと、課題や提出物もきちんと仕上げましょう。
中でも、定期テストには全力で取り組みましょう。全力でやればやるほど、自分の間違えた部分や苦手分野が明確になっていきます。1年生のうちに自分の苦手を知って克服しておけば、余裕を持って次の学年の勉強に進めますね。
中学2年生は部活動や学校行事などで、重要な役割を任されることが多いです。1年生のうちに勉強のペースが掴めたら、2年生のうちに勉強以外にも思いっきり力を注ぎましょう。
そこで得た経験は、面接や自己PRにも生きてきます。また、さまざまな経験をする中でリーダーシップやコミュニケーション力も身につきます。
受験まではもう1年ありますが、2年生のうちに志望校についても具体的に考えていきましょう。早いうちから志望校について考えておくことで、余裕を持って対策を進められるというメリットがあるからです。
オープンキャンパスに参加したり、進学した先輩の話を聞いたりするなど、情報の集め方はたくさんありますね。
2年生は勉強も難しくなり忙しくなりますが、推薦入試に向けての大事な1年ですので頑張りましょう!
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推薦入試の評価のうち、約半数が内申点です。内申点が高いに越したことはないですが、どうしても勉強が苦手な受験生もいるでしょう。それでも、全く諦める必要はありません。3年生になって自分の内申点が決まった後でも、作文・小論文・面接の評価で巻き返すことができます。
中でも、作文や小論文は都立高校ごとに大きく傾向が違います。そのため、過去の出題テーマを分析するなど、志望校に合わせた対策をすることが大切です。
これらは、しっかりと対策ができたか否かで結果が大きく変わってきます。独学では難しいと感じたら、受験対策予備校などを頼りに合格レベルまで力を伸ばしましょう。
高校の推薦入試は、一般入試と比べるととても狭き門です。だからこそ、合格した時の喜びも、きっと大きなものになるでしょう。そこに至るまでは、決して楽な道のりではありませんが、得られるものもたくさんあります。
保護者の方や学校の先生、受験対策予備校など、受験生の味方はたくさんいます。ぜひ、挑戦したい気持ちを周りの大人にぶつけてくださいね!あなたの挑戦を応援しています。