作成日: 2021年8月23日 最終更新日: 総合型選抜基礎知識
大学入試の新制度として注目を集めつつある総合型選抜(旧AO入試)。
実際の試験内容は推薦入試と似ている点が多いですが、総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、総合型選抜(旧AO入試)のメリットやデメリットをはじめ、総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試との違いや魅力について紹介していきます。
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AOとはアドミッション・オフィス(Admissions Office)の略称で、「大学側が求めている理想の学生像」を満たした学生の入学を許可する入試制度となります。
総合型選抜(旧AO入試)の始まりはアメリカで、近年では日本の大学でも採用されている比較的新しい魅力ある入試制度です。
また、大学にとっての総合型選抜(旧AO入試)の魅力の1つとして、理想とする学生についての基準を自由に定められることが挙げられます。
総合型選抜(旧AO入試)を行うにあたっては、各学年の「アドミッションポリシー」を基に基準を設け、それを満たした学生を合格させるという仕組みなります。
関連記事:『総合型選抜で最重要なアドミッションポリシーの読み方や志望理由書の踏まえ方を詳しく解説します!』
現在の大学入試では、学力を測る一般入試やセンター試験だけでなく、推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)による合格者が増加しています。
有名私立大学を筆頭に、国立大学でも総合型選抜(旧AO入試)を採用しているところが年々増えています。
ここでは、類似点の多い総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試の違いについて紹介していきます。
代表的な推薦入試といえば、「指定校推薦」です。指定校推薦で出願する生徒は、事前に学校内で決定されます。その際、出願できる人数以上に希望者が集まった場合は、評定平均値をもとに選ばれます。
一方、総合型選抜(旧AO入試)の場合は自らの意思で出願することができます。高等学校での成績よりも、大学・学部が定めているアドミッションポリシーを満たしているか否か、また大学でどのように学びたいか?という学習意欲などが重視されます。そのため学生にとっては出願しやすいことも魅力です。
推薦入試は、出願期間が10~11月ごろで、合格発表は年内に行われることがほとんどです。
一方で総合型選抜(旧AO入試)は早いところでは6月から出願がスタートします。また、実際の出願期間は8月でも受験資格としてオープンキャンパスへの参加を定めている大学・専門学校もあり、オープンキャンパスが開催される時期に出願も開始するという場合もあります。
合格発表は10月末~年明けにかけて行われているため、総合型選抜(旧AO入試)の方が推薦入試よりも選考期間が長いのが特徴です。
推薦入試では、高校側が作成した出願者の調査書および面接によって選考を行います。指定校推薦の場合、推薦枠の獲得と同時に合格がほぼ決まるのが最大の魅力です。
一方、総合型選抜(旧AO入試)は出願要綱に当てはまる学生であれば出願することが可能なため、試験に不合格者が出ます。また、選考方法は自己PR文、志望理由書、面接、小論文、レポート、学科試験など大学や学部によって様々です。
ここでは、総合型選抜(旧AO入試)を受験するにあたり知っておきたい一般選抜との難易度や入試制度の違い、その魅力についてご紹介します。
一般入試の場合は、興味のある大学や学部に複数受験することが許可されています。そのため、複数の大学や学部に合格した後は、自分で進学したい大学を選ぶことができます。
一方、総合型選抜(旧AO入試)の場合は「専願」のみという大学が多数を占めます。理由として、総合型選抜(旧AO入試)の募集要項には併願を許可していない場合や、併願を許可していたとしてもその大学で合格が出た場合は辞退することが許されていないという条件があります。総合型選抜(旧AO入試)は学生側よりも大学側に選択権が強い入試制度であるため、大学側が設定したルールに承諾した上で出願書を出すように学生側に要求している側面があります。
関連記事:『総合型選抜(旧AO入試)は併願できるの?併願可能な大学まとめ』
一般入試は学力試験の一発勝負です。大学のテストを受け、得点が高い人から合格していくシステムとなっています。しかし、総合型選抜(旧AO入試)は学力だけではなく受験者の資質、学習意欲、実績などを重視するため、ペーパーテストによる学力試験を設けていません。
総合型選抜(旧AO入試)では、6月ごろから出願が開始し10月頃から年明けにかけて合格発表が行われます。一方一般入試は、センター試験が終わった後の1月下旬から3月中旬まで行われています。総合型選抜(旧AO入試)で不合格となった場合でも、一般入試で再び試験を受けることができるため、1年のうちに2度以上チャンスがあるのも魅力の1つです。
総合型選抜(旧AO入試)の受験を考えた時、推薦入試や一般入試に比べるとどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、総合型選抜(旧AO入試)に関するメリットや魅力をご紹介します。
総合型選抜(旧AO入試)の魅力的なところの1つが、学力による合否の判定を行わないところです。
推薦入試では評定平均値や受験勉強による学力が重視されます。しかし、中には勉強よりも部活動や課外活動に力を入れて取り組んでいたため、高校での学業成績があまり良くなく志望大学に学力が届かない受験生もいます。そんな人にとって、総合型選抜(旧AO入試)は受験するチャンスとなるのが総合型選抜(旧AO入試)なのです。
総合型選抜(旧AO入試)では、志望大学で学びたい意欲と学ぶ資質を備えていることを証明する活動記録が合否のポイントとなります。例えば、部活動で全国大会に出場した成績や、ボランティアなどの課外活動での功績などが挙げられます。
総合型選抜(旧AO入試)は一般入試よりも倍率が低いことも多く、合格のチャンスが高いというメリットもあります。
総合型選抜(旧AO入試)の倍率は1.5~3倍のところが比較的多いですが、受験生にとって魅力的なところであれば11倍と高い大学・学部もあります。しかし、一般入試に比べると倍率は低めであるため、一般入試のみ受験予定という方も、総合型選抜(旧AO入試)も視野に入れておいても損はないでしょう。
総合型選抜(旧AO入試)は開始時期が早いため、不合格となっても一般入試やセンター試験など受験するチャンスがまだ残っています。もちろん総合型選抜(旧AO入試)で合格することが一番望ましいことですが、総合型選抜(旧AO入試)と一般入試対策を同時にしておけば、万が一不合格になったとしても対策を取りやすくなります。
魅力的なポイントがいくつもある総合型選抜(旧AO入試)ですが、推薦入試や一般入試に比べるとどのようなデメリットがあるのでしょうか。
総合型選抜(旧AO入試)では、合格した場合必ずその大学に進学しなければなりません。人によっては志望校が決まっていない時期に出願期間を迎えるため、とりあえず出願してみる、ということがしにくいです。
総合型選抜(旧AO入試)で合格した学生の中には、入学後に授業についていけない人もいます。
学力以外の部分で合格を許可されたため、大学の勉強に必要な学力を有していない場合は単位取得などにおいて苦労する可能性があります。総合型選抜(旧AO入試)で合格できたとしても、進学後に苦労しないために安心してしまうことなく勉強に励んでおきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)では、原則として出願できる大学は1つだけです。いったん総合型選抜(旧AO入試)で出願すると、別の大学の総合型選抜(旧AO入試)には出願できません。どの大学も、アドミッションポリシーに合った学生を獲得するために行なっている入試であるため、合格とした後に別の大学に行かれても困ってしまうのです。
総合型選抜(旧AO入試)に出願するにあたっては、必ずその大学に進学するつもりで臨みましょう。
総合型選抜(旧AO入試)には、メリットだけでなくデメリットもいくつもあります。
特に総合型選抜(旧AO入試)で合格した学生にとって悩みの種となるのが学力不足問題です。総合型選抜(旧AO入試)で正当に入学しても、一般入試を経た学生と全く同じ大学生活を送ることになります。レベルの高い大学であれば、基礎学力がなければ単位の取得は難しいものとなるでしょう。
学力不足を補うためにも、受験が終わっても勉強は続けておきましょう。最も良い方法は、合格した大学の一般入試を自分が実際に受けるつもりで勉強することです。過去問を解くことで、他の新入生のレベルを把握することができるため、どの程度まで勉強をしておけばいいのか軸を知ることができます。
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総合型選抜(旧AO入試)で専門学校を受けるメリットは大学を受ける場合と同じです。
総合型選抜(旧AO入試)は出願時期が早いため合格が決まる時期も年内になり、早い時期に進路が決定することで受験のストレスからいち早く解放されます。
また、興味があれば自分の意思で出願することができることも魅力の一つです。
総合型選抜(旧AO入試)では原則として専願が条件となります。その大学に進学する意思そのものも評価対象になるため、総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試を複数の大学で利用することはできません。しかし、一部では公募制推薦においては併願を認めている大学もあります。
ただし、総合型選抜(旧AO入試)で受験しても一般入試で再チャレンジすることはできるため、総合型選抜(旧AO入試)で不合格となったとしてもまだチャンスが残っています。総合型選抜(旧AO入試)と一般入試の対策を両立しておきましょう。
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