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作成日: 小論文対策

こんにちは!総合型選抜専門塾AOIの編集部です。
構成メモは作ったのに、本文にしようとすると急に書けなくなる。
小論文でこのように悩む人は少なくありません。
たとえば、
「メモを見ても文章がつながらない」
「書いている途中で理由になっていない気がする」
「同じ内容を繰り返しているように感じる」
「途中で話がずれて、何を書いているのかわからなくなる」
このような状態です。
構成メモで大切なのは、メモを作ることだけではありません。メモに書いた内容を、本文の中でどう使うかまで決めることです。
構成メモは、本文を書くための材料です。ただし、材料をそのまま並べても小論文にはなりません。本文にするときは、それぞれのメモを「主張」「理由」「具体例」「結論」のどこで使うのかを決め、文章として自然につながるように言葉を補う必要があります。
この記事では、小論文の構成メモを本文にする方法、メモから本文へ変換する例、理由になっていない時や同じ話を繰り返してしまう時の直し方を解説します。
構成メモを作れているのに本文が書けない場合、原因は文章力だけではありません。多くの場合、メモに書いた内容を本文のどこで使うのかが決まっていないことが原因です。
構成メモは、本文そのものではありません。
たとえば、次のようなメモがあったとします。
構成メモ:スマホ、学校、便利、集中切れる、ルール必要
このメモをそのまま文章にすると、単語を並べただけの文章になってしまいます。
本文にするときは、「スマホ」「便利」「集中切れる」といった言葉をそのままつなげるのではなく、それぞれを文章の中で使える形に変える必要があります。
たとえば、「ルール必要」は主張に使えます。「便利」は、学習に役立つという理由の一部として使えます。「集中切れる」は、ルールが必要な理由や具体例につなげられます。
つまり、メモを本文にするには、メモの言葉をそのまま使うのではなく、文章の中での使い道を決めることが大切です。
小論文で混乱する原因の多くは、内容が足りないことではなく、その内容をどこで使うかが決まっていないことです。
たとえば、「スマートフォンは便利」というメモだけでは、それを理由として使うのか、具体例につなげる前置きとして使うのかがわかりません。
理由として使うなら、次のように書けます。
例:
スマートフォンは調べ学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性もある。
具体例につなげるなら、次のように書けます。
例:
たとえば、調べ学習では、わからない言葉や資料をすぐに確認できる。
同じメモでも、本文のどこで使うかによって書き方は変わります。
構成メモを本文にする前に、それぞれのメモを次のどれに使うのかを確認しましょう。
メモに書く内容が決まっていても、本文に入れる順番が決まっていないと、文章にしたときに話が飛びやすくなります。
たとえば、次のように整理すると、本文の流れが見えやすくなります。
主張:学校でのスマートフォン利用には一定のルールが必要
理由:学習に役立つ一方で、私的利用は集中を妨げるから
具体例:調べ学習では便利だが、SNS通知で集中が切れることがある
結論:全面禁止ではなく、目的に応じた使用ルールが必要
このように順番を決めておくと、本文を書きながら「次に何を書くのか」で迷いにくくなります。
構成メモを本文にするときは、思いついた順番で書くのではなく、主張・理由・具体例・結論の順に変換していきます。この順番を決めるだけで、途中で話がずれにくくなります。
まずは、構成メモの中から主張を一文にします。
メモ:
スマホ、学校、ルール必要
本文:
私は、学校でのスマートフォン利用には一定のルールが必要だと考える。
主張は、小論文全体の方向を決める一文です。ここが曖昧なままだと、その後に書く理由や具体例もずれやすくなります。
主張を書くときは、次のような形にすると書きやすいです。
例:
私は、〇〇だと考える。
私は、〇〇には△△が必要だと考える。
私は、〇〇に賛成である。ただし、△△には注意が必要だと考える。
次に、主張の理由を書きます。
理由は、主張に対して「なぜそう考えるのか」を説明する部分です。
メモ:
便利、でも集中切れる
本文:
なぜなら、スマートフォンは調べ学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性があるからだ。
理由になっているかを確認するときは、主張の後に「なぜなら」とつなげてみましょう。
自然につながれば、理由として使いやすい内容です。つながらない場合は、理由ではなく具体例や別の話になっている可能性があります。
理由を書いたら、その理由を支える具体例を入れます。
メモ:
調べ学習、SNS通知
本文:
たとえば、授業中に調べ学習で使う場合は必要な情報をすぐに確認できる。しかし、SNSの通知が気になれば、先生の説明を聞き逃したり、学習への集中が途切れたりする可能性がある。
具体例は、理由をわかりやすくするために使います。
ただし、具体例だけを書いて終わると、ただの体験談や感想に見えやすくなります。具体例を書いたあとは、その例が自分の主張や理由をどう支えているのかが伝わるようにしましょう。
最後は、本文で述べた理由や具体例を受けて、最初の主張をもう一度示します。
本文:
したがって、スマートフォンを全面的に禁止するのではなく、目的に応じた使用ルールを設けるべきである。
結論では、新しい話を始める必要はありません。
最初に述べた主張と同じ方向でまとめることで、文章全体にまとまりが出ます。結論まで先に決めておくと、本文を書いている途中で迷いにくくなります。
構成メモを本文にするのが苦手な人は、接続表現を使うと書きやすくなります。
ただし、テンプレートを使う前に、「このメモは主張なのか、理由なのか、具体例なのか」を決めておきましょう。役割が決まっていないまま表現だけを当てはめても、文章の流れは整いません。
| メモの役割 | 本文にするときの表現 |
|---|---|
| 主張 | 私は、〇〇だと考える。 |
| 主張 | 私は、〇〇には△△が必要だと考える。 |
| 理由 | なぜなら、〇〇だからである。 |
| 理由 | その理由は、〇〇である。 |
| 具体例 | たとえば、〇〇が挙げられる。 |
| 具体例 | 実際に、〇〇という場面では△△が起こる。 |
| 結論 | したがって、〇〇が必要である。 |
| 結論 | 以上の理由から、私は〇〇だと考える。 |
テンプレートは丸暗記するものではなく、メモの役割を確認するためのものです。「これは主張なのか、理由なのか、具体例なのか」を確認しながら使いましょう。
小論文全体の基本構成から確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。
ここでは、実際に構成メモから本文に変換する例を紹介します。メモをそのまま文章にするのではなく、主張・理由・具体例・結論のどこで使うかを決めてから本文にします。
テーマは、次のように設定します。
テーマ:
学校でのスマートフォン利用について、あなたの考えを述べなさい。
このテーマに対する構成メモは、次のように作れます。
構成メモ:
主張:学校でのスマートフォン利用には一定のルールが必要
理由:学習に役立つが、私的利用は集中を妨げる
具体例:調べ学習では便利/SNS通知で集中が切れる
結論:全面禁止ではなく目的に応じたルールが必要
構成メモを本文にするときは、次のように一つずつ文に変えていきます。
| 構成メモ | 本文での書き方 |
|---|---|
| 学校でのスマホ利用にはルールが必要 | 私は、学校でのスマートフォン利用には一定のルールが必要だと考える。 |
| 学習に役立つが、私的利用は集中を妨げる | なぜなら、スマートフォンは学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性があるからだ。 |
| 調べ学習では便利/SNS通知で集中が切れる | たとえば、調べ学習では必要な情報をすぐに確認できる。しかし、SNSの通知が気になれば、先生の説明を聞き逃すことにつながる。 |
| 全面禁止ではなく目的に応じたルールが必要 | したがって、スマートフォンを全面的に禁止するのではなく、目的に応じた使用ルールを設けるべきである。 |
上記の構成メモを本文にすると、次のようになります。
本文例:
私は、学校でのスマートフォン利用には一定のルールが必要だと考える。なぜなら、スマートフォンは学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性があるからだ。たとえば、調べ学習で使う場合は必要な情報をすぐに確認できる。しかし、授業中にSNSの通知が気になれば、先生の説明を聞き逃すことにつながる。したがって、スマートフォンを全面的に禁止するのではなく、目的に応じた使用ルールを設けるべきである。
構成メモを本文に変換するときは、次の点を意識しましょう。
メモを見ながら書くときは、メモの言葉をそのまま使う必要はありません。メモを本文のどこで使うのかを確認しながら、自然につながるように言葉を補いましょう。
小論文の書き出しや序論の作り方に不安がある方は、以下の記事も参考にしてください。
構成メモを本文にしている途中で、「理由になっていない」「同じ話を繰り返している」と感じることがあります。その場合は、主張・理由・具体例の役割が混ざっていないか確認しましょう。
理由は、主張に対して「なぜ?」と聞いたときの答えになっている必要があります。
弱い例:
私は学校でのスマートフォン利用にはルールが必要だと考える。なぜなら、スマートフォンは便利だからだ。
この文章では、「スマートフォンが便利であること」は伝わります。しかし、それだけでは「なぜルールが必要なのか」の説明になっていません。
便利であることを理由にするなら、「便利だから自由に使うべき」とも読めてしまいます。つまり、主張と理由の向きがずれています。
改善例:
私は学校でのスマートフォン利用にはルールが必要だと考える。なぜなら、スマートフォンは調べ学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性があるからだ。
このように、「なぜルールが必要なのか」に答える形にすると、理由として成立しやすくなります。
理由が広すぎると、何を説明しているのかわかりにくくなります。
弱い例:
社会に悪影響があるから。
この理由だけでは、何がどのように悪影響なのかがわかりません。
改善例:
授業中の私的利用によって、学習への集中が途切れる可能性があるから。
対象を絞ることで、理由が具体的になり、主張とのつながりもわかりやすくなります。
小論文でループしてしまう人は、主張を理由や結論でも言い換えているだけになっていることがあります。
ループしている例:
学校でのスマートフォン利用にはルールが必要だ。なぜなら、ルールがないとよくないからだ。したがって、ルールを作るべきである。
この文章は、一見すると主張・理由・結論の形になっています。しかし、実際には「ルールが必要」という内容を言い換えているだけです。
「なぜルールが必要なのか」「どのような場面で問題が起きるのか」が書かれていないため、同じ話を繰り返しているように見えます。
改善例:
学校でのスマートフォン利用にはルールが必要だ。なぜなら、調べ学習に役立つ一方で、私的利用によって授業への集中を妨げる可能性があるからだ。たとえば、授業中にSNSの通知が気になれば、説明を聞き逃すことにつながる。したがって、全面禁止ではなく、目的に応じた使用ルールを設けるべきである。
主張、理由、具体例、結論の役割を分けると、同じ話の繰り返しを防ぎやすくなります。
文章を書く前に、段落ごとの役割を決めておくと、同じ内容を繰り返しにくくなります。
段落の役割が決まっていれば、「今は理由を書く段落」「ここでは具体例を書く段落」と判断しやすくなります。
構成メモを作っても本文が書けない場合は、メモがまだ抽象的な可能性があります。主張・理由・具体例をもう一段具体化すると、本文にしやすくなります。
理由が弱いと感じるときは、「なぜ?」を足して深掘りしましょう。
例:
スマートフォン利用にはルールが必要
→ なぜ?
→ 学習に集中できない場合があるから
→ なぜ問題?
→ 学校は学習する場だから
このように深掘りすると、理由が具体的になり、本文にしやすくなります。
文章が短くなってしまう場合や、理由が弱く感じる場合は、具体例を1つ増やしてみましょう。
具体例は、次のようなところから探せます。
ただし、具体例を増やしすぎると脱線しやすくなります。まずは1つ、理由を支える例を選びましょう。
構成メモはあるのに文章にできない場合は、一度口で説明してみるのもおすすめです。
たとえば、次のように話してみます。
口で説明する例:
私は、学校でスマートフォンを使うにはルールが必要だと思う。理由は、調べ学習には役立つ一方で、私的な利用によって授業への集中が途切れることもあるから。たとえば、授業中にSNSの通知が気になると、先生の説明を聞き逃してしまう場合がある。そのため、全面的に禁止するのではなく、使う場面を決めるルールが必要だと思う。
この説明を小論文らしい表現に整えると、本文に近づきます。
最初からきれいな文章を書こうとするより、一度自分の言葉で流れを説明してから文章にすると、つながりが見えやすくなります。
小論文の構成メモは、作っただけでは本文になりません。大切なのは、メモを主張・理由・具体例・結論に分け、それぞれを自然につなげることです。
本文にするときは、主張を一文にし、理由は「なぜなら」でつなげ、具体例は「たとえば」で補い、最後は最初の主張からずれない形でまとめましょう。
「理由になっていない」と感じたら、主張に対する答えになっているかを確認します。「ループしている」と感じたら、主張・理由・具体例の役割を分け直しましょう。
また、本文を書く前に一度口で説明してみると、文章の流れが見えやすくなります。
総合型選抜専門塾AOIでは、小論文の構成づくりや添削、受験相談を行っています。「構成メモは作れるのに本文にすると崩れる」「理由になっているか不安」「途中で同じ話を繰り返してしまう」という方は、答案と構成メモをあわせて見直すことで、どこで文章の流れが崩れているのかを一緒に整理できます。