作成日: 2019年12月3日 最終更新日:

国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)対策

国立音楽大学は歴史ある私立音楽大学です。 音楽学部演奏・創作学科、音楽教育学科の1学部2学科のみですが、学科や専攻にとらわれることなく、学生それぞれの目指す分野をじっくりと学ぶこのができるカリキュラムを組んでいます。 ここでは、そんな国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)について解説いたします。

国立音楽大学のアドミッションポリシー

国立音楽大学の公式ホームページでは、大学および各学類のアドミッションポリシーを以下の通り定めています。

国立音楽大学

本学部は,以下のような人を入学者として受け入れる。 1. 自らの意思で行動し,自主的かつ自律的に学修する意欲のある人 2. 教職員や他の学生と協調して学び,生活することで,自己を高める意欲のある人 3. 大学入学前に必要とされる基本的な知識・技能を身につけている人 4. 大学での学修を通して,専門的な知識・技能,高度な思考力・表現力を修得する意欲のある人 5. 将来,日本や世界の幅広い分野で,音楽家,教育家として,あるいは音楽による社会活動を通して,社会に貢献する意欲のある人

音楽教育専修

本専修では,音楽の高い技能と幅広い音楽の知識を学び,仲間とともに豊富で実践的な音楽活動に取り組むことを通して,学校の音楽科教員,音楽教室講師,地域社会の音楽指導者をはじめ,さまざまな分野で活躍できる「音楽教育者」の育成を目指しています。社会のさまざまな場面において,創造的に人々の音楽性を引き出し,育て,音楽文化の継承と発展に貢献できる,人間性と音楽性が豊かな音楽指導者育成のために,自己推薦入試においては,高い目標を持ち,自らの能力を常に高め,新たな可能性に積極的に挑む学生,専修の基礎能力をしっかりと身につけ,基本的な学力・理解力を持ち,意欲的に勉強に取り組む学生を求めます。

音楽療法専修

楽器や歌,身体を使った活動を通し,音楽の持つ力やさまざまな働きを利用して対象者と対話する音楽療法はとても広くて深い 分野です。対話(コミュニケーション)をしながら対象者が必要とする治療あるいは支援の目標へ向けてプログラムを進めていきます。このような分野を専門職とする音楽療法士になるためには,音楽療法に関する専門的知識や心理学や障害学,医学,哲学などの周辺領域を学ぼうとする意欲,音楽技能を身につけるためのたゆみない努力が必要です。音楽に対するしなやかな感性 とともに人に対する思いやりの心を持つことも大切です。本専修では,しっかりとした目的意識を持って目標へ向かって進むこ とのできる学生を求めます。

音楽情報専修

本専修では,音楽に関するさまざまな情報に対して,豊かな感性と鋭い洞察力を持った学生を求めています。音楽に関して,おもしろいことを見つけ出すこと,気になったことを探求すること,興味深いことをほかの人に伝えること,提示・提供の仕方(コ ンサートのあり方など)について考えることなどに積極的な姿勢を持っていてください。また,より幅広い種類の音楽に触れることに貪欲であってください。重視するのは音楽に対する好奇心です。どのようなことに関心を抱いているか,それに基づいて どのようなことを実践してきたかをアピールしてください。音楽への尽きぬ好奇心があれば,皆さんの能力が最大限に開花する ように,本学のカリキュラムがサポートします。

幼児音楽教育専修

本専攻でさまざまな音楽を学び,そのスキルを高めるとともに,子どもたちと関わるための保育に関する基礎的な知識を学ぶことを通して,将来,幼稚園や音楽教室などで,周囲の人と協力しながら子どもや地域社会の育成に貢献したい人を求めます。具体的には,生活の中にある音楽的要素に基づいて音楽の楽しさ・美しさを伝えようとする人,音楽性豊かな幼稚園教諭を目指そうとする人,そして幼稚園教諭として子どもの心を理解しつつ,家庭や地域と共同して保育にあたることを強く希望する人といえます。

国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)の実施状況

国立音楽大学では、音楽学部音楽文化教育学科にて自己推薦入試(総合型選抜(旧AO入試))を実施しています。 募集人員は全専修合計で30名以内です。

国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)の選考日程

  • 出願期間:令和1年8月1日(木)〜8月2日(金)
  • 試験日:令和1年9月1日(日)
  • 合格発表日:令和1年9月4日(水)

国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)の概要

国立音楽大学公式ホームページでは、自己推薦入試(総合型選抜(旧AO入試))の募集概要を以下の通り定めています。

出願資格

以下の1から5までの条件をすべて満たしていること。 1. 次のア~ウのいずれかに該当すること。 ア. 高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者、および2020年3月卒業見込みの者。 イ. 高等専門学校の第3学年を修了した者、および2020年3月修了見込みの者 ウ. 学校教育法施行規則第150条にある高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者、および2020年3月31日までにこれに該当する見込みの者。 2. 音楽文化教育学科を志望した理由や入学後の学修計画が明確で、第1志望として本学科での勉学を強く希望すること。(専願。) 3. 本学の学習環境を積極的に活用して、入学後の目標や学修計画を実現する十分な意欲と能力を有すること。 4. 音楽活動に積極的に取り組み、その成果を自己評価して、その内容を伝えられること。 5. 入学内定後から入学までの期間に、本学が指定する課題等に積極的に取り組めること。 (必要に応じて、本学が実施する冬期受験準備講習会の指定科目を受講していただく場合があります。)

選考方法

楽典、実技※、面接、自己アピール、グループ・ディスカッション、書類審査により選考します。 ※実技試験は、専修(専攻)ごとに課題が異なりますのでご注意ください。
  • 音楽教育専修:声楽(コンコーネ)、ピアノ
  • 音楽療法専修:声楽(コンコーネ)、ピアノ
  • 音楽情報専修:楽器演奏または歌唱(弾き語り可・伴奏者なし)
  • 幼児音楽教育専修:声楽(コンコーネ)、ピアノ

面接の内容

1. 自己アピール 「志望理由書」や「これまでの音楽を含む学びや活動の報告書」に基づいて,自分の長所や成果などについて述べてください(5分程度)。 2.個人面接 提出された「志望理由書」,「入学後の学修計画」についての口頭試問を行います。

グループディスカッションの内容

5名以内のグループで,ひとつのテーマについて,ディスカッションしてもらいます。テーマに関する知識よりは,どのようにディスカッションに参加するのかが大切となります。

必要書類(全専修共通)

  • 入学願書
  • 志望理由書:国立音楽大学所定用紙
  • 入学後の学修計画(1,200文字程度):国立音楽大学所定用紙
  • これまでの音楽を含む学びや活動の報告書:国立音楽大学所定用紙
  • 調査書など

国立音楽大学の総合型選抜(旧AO入試)の倍率

最後に、2019年度の国立音楽大学の自己推薦入試(総合型選抜(旧AO入試))の倍率をご紹介いたします。
  • 音楽教育専修:志願者数11名、合格者数11名、倍率1.0
  • 音楽療法専修:志願者数1名、合格者数1名、倍率1.0
  • 音楽情報専修:志願者数4名、合格者数3名、倍率1.3
  • 幼児音楽教育専修:志願者数5名、合格者数4名、倍率1.25