明治大学農学部は、1946年の設立以来、改組と拡充を進めてきました。1949年に農学科と農業経済学科を設置し、1953年に農産製造学科(1968年に農芸化学科に改称)、2000年に生命科学科を設置し現在の4学科体制になりました。
農学部では、食料、環境、生命をキーワードに、生命を力士、地球規模で食料や環境問題の解決に取り組み社会に貢献できる基礎知識と応用力や発展性のある学生の育成を目的しています。
ここでは明治大学農学部について、偏差値や卒業後の進路および評判などをまとめました。
明治大学農学部の偏差値
明治大学農学部の偏差値は、57.5~65.0となっています。
東京の難関私立大学である「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の中では、類似学部はなく明治大学が唯一農学部を有する大学となっています。
明治大学農学部の倍率
明治大学農学部で実施された2019年度入試における倍率は下記の通りです。
一般選抜入学試験
- 農学科:4.0倍(志願者数1,150名、合格者数240名)
- 農芸化学科:3.1倍(志願者数808名、合格者数216名)
- 生命化学科:3.8倍(志願者数1,416名、合格者数313名)
- 食料環境政策学科:6.5倍(志願者数1187名、合格者数170名)
全学部統一入学試験
- 農学科:6.3倍(志願者数554名、合格者数82名)
- 農芸化学科:8.0倍(志願者数340名、合格者数41名)
- 生命化学科:10.6倍(志願者数665名、合格者数59名)
- 食料環境政策学科:24.0倍(志願者数593名、合格者数24名)
大学入試センター試験利用入学試験
- 農学科:2.8倍(志願者数561名、合格者数196名)
- 農芸化学科:2.7倍(志願者数370名、合格者数135名)
- 生命化学科:3.0倍(志願者数810名、合格者数271名)
- 食料環境政策学科:3.7倍(志願者数537名、合格者数146名)
明治大学農学部の入試の種類
明治大学農学部に入るための入試制度は以下の通りです。
- 一般選抜入学試験
- 全学部統一入学試験
- 大学入試センター試験利用入学試験
- 自己推薦特別入学試験
- 地域農業振興特別入学試験(食料環境政策学科のみ)
- 編入・学士入学試験
一般入試の特徴
出願期間は2020年1月6日から1月29日、入学試験日は2020年2月15日、合格発表日は2020年2月22日となります。
直近3年以内の入試倍率では2017年が各学科においてピークとなっており、2018年以降徐々に競争率は低下しているのが特徴です。
試験科目は国語、数学、理科の4科目中2科目、外国語は1科目を選択となります。
食料環境政策学科のみ試験教科が異なっており、国語は必須科目、そのほか、地理歴史、公民、数学、理科は7科目中1科目を選択となります。
一般選抜入学試験
- 農学科・農芸化学科・生命科学科:国語・数学・化学(120点・120分)、外国語(120点・60分)
- 食料環境政策学科:国語・世界史B・日本史B・地理B・政治・経済・数学・化学(120点・120分)、外国語(120点・60分)
全学部統一入学試験
- 農学科:理科(物理・化学・生物から1科目選択)・外国語(英語・ドイツ語・フランス語から1科目選択)各科目100点・60分
- 農芸化学科:理科(物理・化学・生物から1科目選択)・国語と数学の2科目から1科目を選択し各科目100点・60分で高得点の科目を利用
- 生命科学科:国語・数学(100点・60分)
- 食料環境政策学科:外国語(英語・ドイツ語・フランス語から1科目選択)100点・、国語・地理歴史・公民・理科の5教科9科目から2科目選択(100点×2・60分)
明治大学農学部のカリキュラム
- 持続可能な社会の実現のため、課題をこえる「政策」の構想、実践を学ぶ
- 明確な目標を持って学びを深める、3つのコース
- 世界の地域政策や国際的な取り組みについて理解を深める
- 対話や議論を通じたコミュニケーション能力の育成
明治大学農学部のカリキュラムは、3つのキーワードを意識した構成となっています。
3つのキーワード
明治大学農学部は上記の3つキーワードを意識し、学生の育成を目的として1年次から4年次までのカリキュラムを構成しています。年次別の特徴について見ていきましょう。
1年次と2年次は農学全般を広く学ぶ科目が中心となる
1年次・2年次には農学全般を広く学ぶことができるようにするための基礎科目と総合科目を並列して構成しています。
多数の実験や実習を配置しているのが特徴で、学生が実際にこれらを通じて現場の理解を深めてもらうことを目的にしています。
特に1年次には明治大学黒川農場にて農場実習が設置されており、全学科教諭基礎科目となります。
3年次から卒論関係科目がスタート
3年次からは専門領域の研究分野に関係深い科目を中心とした科目を配置し、文献調査や特別研究などを学び、ゼミや研究室に関わる取り組みが増加していきます。
学生が主体的に自らの意思で学ぶことが重要な時期となります。
4年次は卒論のための研究が中心となる
4年次からは学んできたことの集大成として卒論作成に取り組みます。主に卒論のための研究が中心となりますが、もっと広い視野を得るために履修していない科目を受講することもできます。
進学希望者は大学院で受講する科目を学ぶことも一部ですができますので、卒業後の進路を見据えて進学か就職かを判断し最後の1年間を過ごします。
明治大学農学部の進路状況
明治大学農学部の卒業生の進路状況について、
の3つのカテゴリに分けてまとめました。
卒業後の進路
- 卒業者総数:556名
- 進学者総数:95名
- 就職者総数:436名
主な就職先企業
2018年度の明治大学農学部の主な就職先は以下です。(順不同)
- サカタのタネ
- キイ種苗
- 丸紅
- 千葉県庁
- ヤマハ発動機
- オリンパス
- ライオン
- ロッテ
- 雪印メグミルク
- 日本デルモンテ
- 日本食品ホールディングス
- 日本アイビーエム
- キャノンITソリューションズ
- 日本アイビーエム
- アサヒ飲料
- エーザイ
- 味の素AGF
主な内定業種一覧
2018年度の明治大学農学部農学科卒業生の主な内定業種は下記の通りです。
- 卸売業・小売業:25.0%
- 製造業:18.5%
- 公務:16.3%
- 学術研究・専門・技術サービス業:9.8%
- 情報通信業:8.7%
- 複合サービス事業:5.4%
- サービス業:3.3%
- 建築業:2.2%
- 運輸業・郵便業:2.2%
- 金融業・保険業:2.2%
- 教育・学習支援業:2.2%
- 農業・林業:1.1%
明治大学農学部で取得可能な資格
卒業時に取得可能な資格及び受験資格は以下の通りです。
農学科
- 技術士補
- 測量士補
- 自然再生士補
- ビオトーブ管理士2級は一部試験免除
- 中学校教諭一種免許状(理科)
- 高等学校教諭一種免許状(理科・農業)
農芸化学科
- 甲種危険物取扱者(受験資格)
- 化学分析技能士(受験資格)
- 栄養情報担当者(受験資格)
- ペット栄養管理士(受験資格)
- 食品衛生責任者(受験資格)
- 飼料製造管理者 (受験資格)
- 毒物劇物取扱責任者(受験資格)
- 食品衛生監視員(受験資格)
- 食品衛生管理者(受験資格)
- 食品衛生監視者(受験資格)
- 遺伝子組換え生物等期間における試験員((受験資格)
- 食品衛生管理者(受験資格))
生命科学科
- 中学校教諭一種免許状(理科)
- 高等学校教諭一種免許状(理科)
食料環境政策学科
- 中学校教諭一種免許状(社会)
- 高等学校教諭一種免許状(地理歴史・公民・農業)
各学科
明治大学農学部のキャンパス情報
明治大学農学部の学生は、生田キャンパス(住所:神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1)へ通学することとなります。
主要駅からのアクセスは以下の通りです。
明治大学農学部の評判は?
実際のところ、明治大学農学部に在学した経験者たちは、ここでの学びについてどのように感じているのでしょうか。実際の口コミを見ていきましょう。
実験や実習を通じて農学のイロハを学べる
農学を学ぶ上で実験や実習がカリキュラムに組まれているので、身を持って体験しながら現場を学び農学に対する理解を深めることが実感できるのが楽しいです。
1年ごとにより専門性の高い科目が増えてくので、しっかりと基礎を理解しておく必要がありますが、学生を育成するためのカリキュラムが組まれているので講義に集中し理解していけばこの4年間で成長した実感を得られる学部だと思います。
自発的に取り組む
明治大学農学部は生田キャンパスを利用する数少ない学部です。ちょっと場所は外れていますがアクセスは悪くないので通いやすいと言えます。
また、自然豊かな環境なので、東京都にいながらのんびりと都会の喧騒に邪魔されずに勉学に集中できる環境です。