大阪市立大学は、大阪市住吉区と阿倍野区にキャンパスを構える公立大学で、商学部、経済学部、法学部、文学部、理学部、工学部、医学部、生活科学部があります。特に大阪府内の国公立大学の医学部は大阪大学と大阪市立大学の二つしかないため人気が高く、毎年高倍率を記録しています。
当記事では、そんな大阪市立大学に焦点を当てて、2019年度総合型選抜(旧AO入試)の出願条件、日程や過去の倍率などをご紹介いたします。
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の実施状況
2019年度の大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)は、文学部・生活科学部・医学部で行われています。
大阪の国公立大学では珍しく、医学部医学科の受験もできることも特徴です。
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の難易度は?
難易度は明確ではありませんが、大学が指定した条件を満たしていれば、合格のチャンスは十分にあるでしょう。
しかし、大阪市立大学は元々人気の高い大学であるため、どの学部・学科も高倍率が予想されます。
大阪市立大学が魅力的な理由
大阪市立大学は、旧三商大として一橋大学・神戸大学と肩を並べる名門大学です。座学だけでなく、様々な実践的なプログラムを実施することによって、高い研究実績を誇っています。
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の募集人数及び指定要件(学部・学科別)
ここでは、大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)について学部・学科ごとに(文学部、生活科学部、医学部)出願条件や日程などについてまとめています。
文学部
文学部の総合型選抜(旧AO入試)は、国際バカロレア入試と帰国生徒入試が行われています。
文学部は受験生にも非常に人気で、倍率も比較的高めです。
募集学科及び募集人数
国際バカロレア入試:若干名
帰国生徒入試:若干名
入学者受け入れの方針
大阪市立大学文学部では、以下のような学生を求めています。
・ 文化の生成・発展について考えてみたい人
・ 人間行動の原理と社会の仕組みに興味のある人
・ 様々な言語や文学・芸術について研究したい人
・ 様々な文化的営みを社会で活かす方法を考えたい人
・ 論理的思考を鍛え。新しいものの見方を求めようとする人
出願資格・出願要件
・国際バカロレア入試
次の1および2に該当する者
1. スイス民法典に基づく財団法人である国際バカロレア事務局から国際バカロレア資格証書 (International Baccalaureate Diploma)を2017年4月から2019年3月までに授与された者もしくは授与される見込みの者で2019年3月31日までに18歳に達するもの(2001年4月1日以前に生まれた者)
2. 言語Aを日本語により履修した者
・帰国生徒入試
日本国籍を有する者又は日本国の永住許可を得ている者で、次の1~4のいずれかに該当する者
1. 外国において学校教育における12年の課程を、2017年4月1日から 2019年3月までに卒業又は卒業見込みの者で2019年3月31日までに 18歳に達するもの。また、最終学年を含め3学年以上継続して外国の学校(日本の高等学校に相当する課程)に在学した者。
2. 外国において上記1と同等以上の学力があると認められる大学入学資格を有するもので2019年3月31日までに18歳に達するもの
3. ドイツ連邦共和国の各州において大学入学資格として認められているアビトゥア資格を2017年又は2018年に取得した者で2019年 3月31日までに18歳に達するもの
4. フランス共和国の大学入学資格として認められているバカロレア資格を2017年又は2018年に取得した者で2019年3月31日までに 18歳に達するもの
入試日程及び選考方法
出願期間:2018年10月19日(金)~25日(木)17時必着
試験日:2018年11月17日(土)
選考方法:小論文、口述試験、外国語学部(帰国生徒入試のみ)
合格発表日:12月14日(金)
学ぶ意欲と、基礎学力や知識が文学部での学修に十分に対応できるかなどを確認し、総合的に評価します。
生活科学部
生活科学部は、人間生活の多様な側面を科学的に追究し、研究や実践を通じて、現代社会における生活問題の改善や解決、新しいライフスタイルの提案や構築、人々の生活の質の向上に貢献することのできる人材の育成に努めています。
文学部ほどではありませんが、倍率の高い学部で、どの学科も高倍率が予想されます。
総合型選抜(旧AO入試)は、国際バカロレア入試が行われています。
募集学科及び募集人数
食品栄養科学科、居住環境学科、人間福祉学科:若干名
入学者受け入れの方針
大阪市立大学生活科学部では、以下のような学生を求めています。
・食品栄養科学科
1. 食品と栄養に関する分野に関心が高く、探究心旺盛で、将来食と栄養の分野で活躍する熱意のある人
2. 環境・社会の仕組みや、現代社会において食と栄養がヒトの健康に与える影響に関心があり、食生活に起因する諸問題を解決したいという意欲がある人
3. 病院、行政、学校での栄養学の実践に興味がある人
4. 大学院等でさらに高度な知識と能力を身につけ、大学教員、高度専門技術者や指導的立場を担う臨床栄養士を目指す意志のある人
・居住環境学科
1. 住む人、使う人の立場に立って居住環境に対する諸要求を把握し、その実現を目指す人
2. 居住環境を取り巻く社会問題・環境問題を思考し、主体的に解決を目指す人
3. 図面を描き、模型をつくるなどという創作・表現活動に積極的に取り組む人
4. 様々な立場や考え方の人と協力・協働しながら、適切な判断をとりつつ物事を進めようとする人
5. 大学内外で居住環境に関する知識を積極的に学習する人
6. 文科系科目以外の数学、物理学、化学などの学習に積極的に取り組む人
7. 卒業後、大学院修士課程に進学し、さらに高度な「専門的職業人」を目指す人
・人間福祉学科
1. 人間福祉学科における教育に十分に対応できる準備ができている人
2. 基礎的なコミュニケーション能力を備えている人
3. 人権を尊重する姿勢のある人
出願資格・出願要件
次の1および2に該当する者
1. スイス民法典に基づく財団法人である国際バカロレア事務局から国際バカロレア資格証書 (International Baccalaureate Diploma)を2017年4月から2019年3月までに授与された者もしくは授与される見込みの者で2019年3月31日までに18歳に達するもの(2001年4月1日以前に生まれた者)
2. 国際バカロレア資格の取得において、次の2つに該当する者
1. 言語Aを日本語により履修し、成績評価が4以上である
2. 指定する科目を履修し、成績評価が4以上である
・指定科目
食品栄養科学科:物理(HL)、化学(HL)、生物(HL)から1科目
居住環境学科:物理(HL)、数学(HL)から1科目
人間福祉学科:英語(HL)
入試日程及び選考方法
出願期間:2018年10月19日(金)~25日(木)17時必着
試験日:2018年11月17日(土)
合格発表日:2018年12月7日(金)
選考方法:小論文、口述試験、成績評価
医学部
医学部は大阪市にある唯一の大学医学部であり、医学部の専門教育に特化した阿倍野キャンパスで集中して学ぶことができます。
医学部では、医学・生命科学に深い関心を持つ人を対象にアドミッション・オフィス入試が行われています。
大阪では数少ない国公立大学医学部であるため、倍率も高くなることが予想されます。
募集学科及び募集人数
医学科:5名
入学者受け入れの方針
医学部医学科では、「智・仁・勇」をもった医療人となりえる素地のある人材を求めています。 自ら学習課題を設定し、その課題に向かって勉学に励める人を歓迎していす。
出願資格
高等学校(中等教育学校等含む)を2019年3月卒業(修了)見込みの者および、2017年4月以降に卒業(修了)した者
出願要件
次の1~4の要件をすべて満たし、医学部医学科の指定する大学入試センター試験の教科・科目を受験したもの。
1. 調査書の学習成績概評がA段階の者(全体の評定平均値が4.3 以上の者)
2. 学業のみならず、スポーツ・文化活動やボランティア活動などの諸活動、海外留学等の多様な経験や特定の分野において卓越した能力を有する者
3. 出身学校から志願者評価書を提出してもらえる者
4. 合格した場合医学部医学科に入学することを確約できる者
入試日程及び選考方法
出願期間:2019年1月21日(月)~25日(金)
試験日:2019年2月10日(日)
合格発表日:2019年2月13日(水)
選考方法:提出書類、平成31年度大学入試センター試験の成績、面接及び口述試験の成績を総合して判定(志願者数が募集人員の3倍程度を超えた場合、提出書類及びセンター試験の結果により指定した者のみを面接・口述試験の対象とする)
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の倍率は?
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の倍率は公開されていません。
参考までに、昨年度(2018年度)の一般入試の倍率を掲載しておきます。
・総合型選抜(旧AO入試)が行われている学部の倍率(一般入試)
文学部:5.3倍
生活科学部:4.1倍
医学部:4.1倍
・その他の学部の倍率(一般入試)
商学部:2.5倍
経済学部:2.8倍
法学部:4.8倍
理学部:2.8倍
工学部:3.7倍
倍率が一番高いのは文学部ですが、だからといって一番難しいという訳ではありません。特に医学部などは一般的にも最難関の学部とされているため難易度は非常に高いことが予想されます。
大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の過去問は?
残念ながら、大阪市立大学の総合型選抜(旧AO入試)の過去問は公開されていません。
倍率も公開されていないため試験内容の予想がしにくいですが、偏差値や過去の倍率にとらわれず、まずは評定平均値の底上げと小論文の演習に努めましょう。
さらに、志望理由書の書き方など、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試のことを知りたい方は、「
自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接」という本もおすすめなので、ぜひこの本も読んで、本番に備えてみてください。