滋賀大学は、滋賀県彦根市に本部を置く国立大学です。経済学部は国立大学の中でも有数の規模を誇り、近江商人の精神を体現する「士魂商才」の伝統を受け継いでいます。
今回は、そんな滋賀大学の総合型選抜(旧AO入試)について、求める学生像から試験の内容まで詳しくご紹介いたします。
滋賀大学の総合型選抜(旧AO入試)とは?

滋賀大学で総合型選抜(旧AO入試)を実施しているのは、データサイエンス学部のみです。
平成30年度には30名、平成29年度には20名の募集実績があります。
データサイエンス学部の総合型選抜(旧AO入試)は、3種類のタイプに分かれています。
① 総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型)
② 総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型)
③ 総合型選抜(旧AO入試)Ⅲ(実績評価型)
データサイエンス学部の総合型選抜(旧AO入試)は、調査書・志望理由書及び課題レポートなどの提出書類によって、意欲・資質・将来展望・学習計画が評価されます。また、データ分析を含む小論文・口頭試問およびプレゼンテーションを含む個人面接によって、受験生の思考力、判断力、表現力及びコミュニケーション能力を評価します。
データサイエンスに関連した資格試験などに合格している方については、その実績も評価されます。なお、大学入試センター試験などを利用して、受験生の高等学校における一定の基礎学力審査を行います。
データサイエンス学部が求める学生像

データサイエンスの応用領域は自然科学分野ばかりではなく、人文・社会科学系分野も多く含まれるため、文理両方の素養の習得が必要です。そのため、データサイエンス学部では、理系文系を問わず、次のような資質を持つ人を求めています。
・ 高等学校の様々な教科・科目の学習を通して、バランスよく文・理の基礎的知識を身に付けてきた、潜在性豊かな人
・ コミュニケーション能力を有し、多様な人々と協働して、理想の未来に向けた価値創造に貢献したい人
・ 物事を筋道立てて考えることができ、人間社会や自然の現象を数理的に分析することに関心のある人
・ 情報ネットワーク、プログラミング、コンピュータグラフィックス(視覚化)などに関心がある人
データサイエンス学部の総合型選抜(旧AO入試)概要

滋賀大学のデータサイエンス学部の総合型選抜(旧AO入試)について解説しています。
大学入試センター試験の概要
7科目合計:900点
国語
受験を要する科目数:1科目
配点:200点
数学
利用教科:数Ⅰ・数A
受験を要する科目数:1科目
利用教科:数Ⅱ・数B・簿記・情報
受験を要する科目数:上記から1科目
配点:200点
地理歴史・公民・理科
利用教科:世A・世B・日A・日B・地理A・地理B/現社・倫・政経・倫・政経 から1または2科目
利用教科:物・化・生・地・基礎2科目 から1または2科目
受験を要する科目数:合計3科目
配点:300点
外国語
利用教科:英・独・仏・中・韓
受験を要する科目数:1科目
配点:200点
出願要件
総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型)、総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型)、総合型選抜(旧AO入試)Ⅲ(実績評価型)の出願資格は同じです。
データサイエンス学部の総合型選抜(旧AO入試)に出願できるのは、次の1~4のすべてに該当する人です。
1. 下記の①又は②のいずれかに該当する者
① 高等学校または中等教育学校を平成29年4月1日から平成31年3月31日までに卒業した者または卒業見込みの者
② 特別支援学校の高等部または高等専門学校の3年次を平成29年4月1日から平成31年3月31日までに修了した者または修了見込みの者
2. データサイエンス学部の教育目標に合致する勉強意欲を持ち、かつ幅広い基礎学力を有し、データサイエンスを勉強する強い意志を持つ者
3. 平成31年度大学入試センター試験の受験を要する教科・科目を受験する者
4. 合格した場合は入学することを確約できる者
総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型)の募集概要
総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型)は、滋賀大学が開講するデータサイエンス講座の受講が必須です。講座受講後、内容に関する課題レポートの提出が求められます。
募集人員
総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型)の募集人員は、15名です。
選考方法
① 第一次選考
調査書・志望理由書・課題レポート及び取得資格を併せて総合的に判定されます。課題レポートは、講義を受講後設問に対する論述を行うものとします。
② 第二次選考
第一次選考合格者に対して個人面接が行われます。第一次選考の結果と併せて総合的に判定されます。
③ 最終選考
第二次選考合格者のうち、滋賀大学が指定した平成31年度の大学入試センター試験で受験を要する教科・科目(5教科7科目または6教科7科目)の合計得点(900点満点)が550点以上の者を最終合格者とします。
総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型)の募集概要
総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型)は、WEBで配信されるMOOC(Massive Open Online Courses)教材の視聴を必須とする総合型選抜(旧AO入試)です。出願時に教材内容に関する課題レポートの提出が必要です。
募集人員
総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型)の募集人員は15名です。
選考方法
① 第一次選考
調査書・志望理由書・課題レポート及び取得資格を併せて総合的に判定されます。
② 第二次選考
第一次選考合格者に対して、小論文とMOOC教材の内容に関する口頭試問を含んだ個人面接が行われます。
小論文は、データや図表を含む資料を読み、設問に対する論述を行うものです。資料や設問には、英文や数式が含まれることがあります。
③ 最終選考
第二次選考合格者のうち、滋賀大学が指定した平成31年度の大学入試センター試験で受験を要する教科・科目(5教科7科目または6教科7科目)の合計得点(900点満点)が550点以上の者を最終合格者とします。
MOOC(Massive Open Online Courses)教材の受講方法
講座名:高校生のためのデータサイエンス入門
受講方法:JMOOC(https://www.jmooc.jp/)公認プラットフォームgaccoへ接続し、受講登録する。登録・受講共に無料。
受講期間:平成30年7月17日(火)~10月16日(火)
総合型選抜(旧AO入試)Ⅲ(実績評価型)の募集概要
この入試タイプは全国規模で開催されるデータ分析やプログラミングに関するコンペティションなどへの参加経験者を対象とした総合型選抜(旧AO入試)になります。出願時にコンペティションなどでの実績報告レポートの提出が求められます。
募集人員
総合型選抜(旧AO入試)Ⅲ(実績評価型)の募集人員は若干名となっています。
選抜方法
① 第一次選考
調査書・志望理由書・実績報告レポート及び取得資格を併せて総合的に選考します。
② 第二次選考
第一次選考合格者に対して実績報告レポートの内容に関するプレゼンテーションを含む個人面接を実施します。
③ 最終選考
第二次選考合格者のうち、滋賀大学が指定した平成31年度の大学入試センター試験で受験を要する教科・科目(5教科7科目または6教科7科目)の合計得点(900点満点)が550点以上の者を最終合格者とします。
全国規模で開催されるデータ分析・プログラミングに関するコンペティション等
以下に例を挙げておきます。(あくまで例なので、他のコンペティションでも問題ありません。)
統計グラフコンクール
地方創生☆政策アイデアコンテスト
データビジネス創造コンテスト
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)成果発表会
マスフェスタ、スポーツデータ解析コンペティション
取得資格一覧
統計検定 3級以上
品質管理検定 3級以上
情報処理技術者試験 各種区分のいずれかの合格者
情報処理検定試験 プログラミング部門又はビジネス情報部門1級合格
滋賀大学総合型選抜(旧AO入試)(データサイエンス学科)の倍率は?

平成30年度の滋賀大学の総合型選抜(旧AO入試)の倍率を紹介いたします。
総合型選抜(旧AO入試)Ⅰ(データサイエンス講座受講型):2.7
総合型選抜(旧AO入試)Ⅱ(オンライン講座受講型):3.3
総合型選抜(旧AO入試)Ⅲ(実績評価型):-
さらに、志望理由書の書き方など、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試のことを知りたい方は、「
自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接」という本もおすすめなので、ぜひこの本も読んで、本番に備えてみてください。