作成日: 2017年11月7日 最終更新日:

筑波大学の総合型選抜(旧AO入試)対策【2024年度版】

筑波大学は総合型選抜(旧AO入試)ではなくAC入試?

筑波大学では、総合型選抜(旧AO入試)ではなくAC入試(アドミッションセンター)入試を実施しています。書類選考と面接・口述試験によって、受験生を総合的・多面的に評価する自己推薦型の入試で、ペーパーテスト型の入試、学校推薦型の入試とは異なる観点から評価を行なっています。

筑波大学の特別入試には「国際科学オリンピック特別入試」と「国際バカロレア特別入試」の二つがありますが、今回は主にAC入試について詳しく情報をお伝えいたします。

さらに、志望理由書の書き方など、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試のことを知りたい方は、「自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接」という本もおすすめなので、ぜひこの本も読んで、本番に備えてみてください。

筑波大学のAC入試実施状況

筑波大学では、平成31年度は合計18の学群・学類にてAC(アドミッションセンター)入試が実施されています。

人文・文化学群

  • 人文学類
  • 比較文化学類
  • 日本語・日本文化学類

生命環境学群

  • 生物学類

情報学群

  • 情報科学類
  • 情報メディア創成学類
  • 知識情報・図書館学類

その他

  • 体育専門学群

筑波大学AC入試の出願資格・選抜方法・日程概要

ここでは筑波大学の出願資格・要件及び、出願から合格者発表までのスケジュールを紹介していきます。

筑波大学AC入試の出願資格

出願資格があるのは、次のいずれかに該当する人です。

  • 高等学校を卒業した者及び令和3年3月卒業見込みの者
  • 中等教育学校を卒業した者及び令和3年3月卒業見込みの者
  • 通常の過程に夜12年の学校教育を修了した者及び令和3年3月修了見込みの者
  • 学校教育法施行規則である第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者で次のいずれかに該当する者及び令和3年3月31日までにこれに該当する見込みがある者
  • 外国において、学校教育における12年の課程を修了した者及び令和3年3月までに修了見込みの者、又はこれらに準ずる者で文部科学大臣の指定した者
  • 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有する者として認定した在外教育 施設の当該課程を修了した者及び令和3年3月31日までに修了見込みのもの
  • 専修学校の高等課程で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了したもの及び令和3年3月31日までに修了見込みのもの
  • 文部科学大臣の指定した者
  • 高等学校卒業提示認定試験規則による高等学校卒業程度認定試験に合格した者及び令和3年3月31日までに合格見込みの者で、令和3年3月31日までに18歳に達する者
  • 筑波大学において、個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で令和3年3月31日までに18歳に達するもの

出願に必要な書類

  • 入学志願票
  • 自己推薦書
  • 志願理由書
  • 調査書
  • 検定料
  • 写真票
  • 運動特技に関する調査書
  • 芸術特技に関する作品写真など
  • 返信用封筒
  • 出願用封筒・大学宛名シート
  • 出願書類確認票
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筑波大学AC入試の選抜方法

筑波大学のAC入試の選抜方法をご紹介いたします。

第1次選考

次の書類を審査して、第1次選考の合格者が決定されます。

  • 調査書
  • 志願理由書:志願の理由を800文字以内で所定の様式に記述する
  • 自己推薦書:これまでに主体的かつ継続的に取り組んできた活動や研究の内容をもとに、自分の「問題発見・解決能力」を提示し、筑波大学でどのように学びたいのかを具体的に記述すること。

第2次選考(面接・口述試験)

第1次選考の合格者に対して、30分程度の個別面接が行われます。自己推薦書などで示したことを自分の言葉でさらに詳しく説明しましょう。また筑波大学で学びたいことや、これまでの学習状況などについてもアピールすることが求められます。

筑波大学AC入試の日程・スケジュール

  • 出願期間:令和2年9月15日(火)~9月17日(木)※持参不可
  • 第1次選考結果通知:令和2年10月7日(水)
  • 第2次選考日程:令和2年10月16日(金)~10月22日(木)※学群により異なります
  • 最終合格者発表日:令和2年11月2日(月)
  • 入学手続き:令和2年12月9日(水)〜12月11日(金)※持参不可
  • 入学式:令和3年4月上旬

筑波大学のAC入試の募集人数及び学部・学科別の概要

ここでは筑波大学のAC入試について、「アドミッションポリシー」「募集人員」「自己推薦資料テーマ例」を学群・学類ごとにご紹介いたします。

人文・文化学群

人文・文化学群では「人文学類」「比較文化学類」「日本語・日本文化学類」の3つの学類を受けられます。

人文学類

  • 募集人員:5名
  • アドミッションポリシー:人文系の学問に関わる専門的知識を主体的に吸収し、自己の判断力を磨いていく能力と創造的な問題解決能力を有する人材を選抜する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「アメリカ英語の発音-一年間の留学経験から」「アルザス史研究」「鉱山産鉱物輸送・運搬の近代化-史学部活動の成果」「大村家墓所の研究」

比較文化学類

  • 募集人員:5名
  • アドミッションポリシー:文化・社会に強い関心と知識を持ち、特定の専門分野について具体的で個性的なテーマを設定し、そのアプローチと内容に関して独自の研究成果を挙げている者を選抜する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「人間と共生する自然―谷津田の可能性」「海洋文化研究の取り組みとその成果発表」「美術館におけるフィールドワークに基づく比較文化研究の試み」「トイレの文化人類学―江戸時代の排泄文化の進化と崩壊」

日本語・日本文化学類

  • 募集人員:3名
  • アドミッションポリシー:日本語や日本文化、国際交流や異文化理解について独自の視点を持ち、自ら問題を見出し、解決する能力を重視して選抜する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「日本語オノマトペの性質について」「書道と将棋の関連-源兵衛清安の起源」「日本文化の可能性-祭りと山車屋台から学ぶ『粋』」「普通体を教える新しい日本語教師を目指して」

生命環境学群

生命環境学群では「生物学類」「生物資源学類」「地球学類」の3つの学類を受けられます。

生物学類

  • 募集人員:3名
  • アドミッションポリシー:生物界や生き物の仕組みに対する強い興味を持ち、自ら設定したテーマに関してユニークな研究をし、その結果を分析して独善的な考えに陥ることなく、科学的及び論理的にまとめたレポートを具体的に発表する能力を評価する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「金属還元細菌の発電機構の探求」セミが羽化場所を決める要因に関する研究」「オオアメンボの水面波への応答について」「ハタゴイソギンチャク刺胞射出の秘密

情報学群

理工学群では「情報科学類」「情報メディア創成学類」「知識情報・図書館学類」の3つの学類が受けられます。

情報科学類

  • 募集人員:8名
  • アドミッションポリシー:情報科学や情報技術、または関連する分野に強い関心を持ち、自ら研究課題と明確な目標を設定して問題の分析や解決を創造的に図る意欲と能力を有し、その過程と結果を論理的に説明することのできる人材を選抜する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「囲碁AIの負け方の異常性と人間との比較」「マイコンによる鉄道の運賃表示器作成とレンタルサーバ構築」「Twitterエゴサーチソフトの開発」「画像と表計算を用いた運動解析ツールの開発」

情報メディア創成学類

  • 募集人員:4名
  • アドミッションポリシー:コンテンツやネットワークメディアを支える情報メディアの科学と技術において、研究課題を自ら設定する創造性と意欲、課題を緻密に分析し創造的に解決する問題解決能力、その過程および結論を論理的に説明できる能力を総合的に評価する。
  • 自己推薦資料テーマ別:「フルート演奏における音響の定量的評価手法の研究」「オセロゲームプログラムにおけるAIの作成」「中高生を対象とした社会問題啓発ウェブサイトのためのデザインの検討」

知識情報・図書館学類

  • 募集人員:5名
  • アドミッションポリシー:社会における情報の伝達や知識の創造に関して幅広く興味を持ち、関連した課題を自ら発見し、分析・解決していく能力を評価します。課題の分析結果を論理的に説明することや、説得力のある提案ができることも評価する。
  • 自己推薦資料テーマ例:「『気まずさ』を打開するための介入型ロボットの開発構想」「江戸時代におけるメディア文化―貸本屋・講釈・講談」「電子書籍・電子図書館の可能性を考える」「読み聞かせイベントの企画と実践」

体育専門学群

体育専門学群のAC入試は「問題解決型」と「競技力型」の2つに分かれます。

  • 募集人員:12名
  • アドミッションポリシー:

(問題解決型)ひとつの運動種目における優れた技能を重視し、自主的な実践活動における科学的知識の活用と論理的思考能力を多面的に評価する。

(競技力型)抜群の運動技能を有し、日本代表として権威ある国際大会で活躍できる競技力を重点的に評価する。基礎学力と表現力についても総合的に評価する。

  • 自己推薦資料テーマ例:「理想の跳躍-助走、踏切、空中動作(棒高跳び)」「メディカルケアとフィジカルトレーニング(長距離走)」「センターとしてのスペース創出(ラグビー)」「着地(体操)」「基礎技術の段階的な向上過程(モダンダンス)」「GKとしての問題解決(サッカー)」

筑波大学のAC入試の倍率は?

2019年度の筑波大学のAC入試の倍率を見ていきましょう。自分の志望する学群・学類の倍率を知ることも受験活動の一環です。

人文・文化学群

人文学類

募集人員:5名

志願者数:25名

倍率:5.0

比較文化学類

募集人員:5名

志願者数:50名

倍率:10.0

日本語・日本文化学類

募集人員:3名

志願者数:14名

倍率:7.0

生命環境学群

生物学類

募集人員:3名

志願者数:31名

倍率:15.5

生物資源学類

募集人員:4名

志願者数:20名

倍率:10.0

理工学群

物理学類

募集人員:2名

志願者数:7名

倍率:7.0

化学類

募集人員:2名

志願者数:9名

倍率:9.0

工学システム学類

募集人員:8名

志願者数:31名

倍率:6.2

情報学群

情報科学類

募集人員:8名

志願者数:34名

倍率:6.8

情報メディア創成学類

募集人員:4名

志願者数:36名

倍率:12.0

知識情報・図書館学類

募集人員:5名

志願者数:14名

倍率:6.2

体育専門学群

募集人員:12名

志願者数:130名

倍率:8.7

芸術専門学群

募集人員:5名

志願者数:46名

倍率:15.3

また、芸術専門学群も8.2倍と高倍率でした。

筑波大学のAC入試の過去問は?

筑波大学のAC入試の過去問は、公式HPから以下の年度ものを見ることができます。

  • 令和2年度
  • 平成31年度
  • 平成30年度
  • 平成29年度
  • 平成28年度