清泉女子大学は、東京都品川区に本部を置く私立女子大学です。聖心侍女修道会を母体としており、キリスト教系大学として有名です。
今回は、そんな清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)について、アドミッション・ポリシーから過去の倍率まで詳しくご紹介いたします。
清泉女子大学のアドミッション・ポリシー(学科別)

総合型選抜(旧AO入試)を志願する上でとても重要なのがアドミッション・ポリシーです。ここでは、清泉女子大学公式ホームページの情報を元に、学部ごとにアドミッション・ポリシーを紹介していきます。
文学部
本学の教育目標と内容を十分理解し、様々な場で意欲的に活躍することが期待できる多様な能力を持った学生を、多面的・総合的に評価し、受け入れることを目的とする。そのため、出願に際して評定平均値などの出願条件は設けていないが、学科によって英検などの資格・検定試験において一定の英語力を有していることを条件としている。本選抜では、「知識・技能」をア、イ、ウ、「思考力・判断力・表現力等の能力」をイ、ウ、「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度」をア、イの方法により評価する。
ア 調査書(成績証明書)、志望理由書、活動報告書、発表概要等
イ 面接
ウ 小論文
エ 「発表概要」に基づく発表
日本語日本文学科
・ 日本語学・日本古典文学・日本近代文学の三分野に興味を持っている。
・ 日本のものに限らず、広く様々な文学作品に触れている。
・ 文学の背景となる歴史や文化にも興味を持っている。
・ 主体的な調査能力や論理的思考力、豊かな表現力を習得することに意欲的である。
英語英文学科
・ 英語という言語を通して自分とは異なる考え方・感じ方に触れ、異文化を知ることにより、自己・他者についての考察を深めることができる。
・ 英語によって自己を表現し、他者との交流を深める実践的英語力の習得に熱心に取り組むことができる。
・ CEFR A2レベル以上の英語の基礎力を修得している。
・ 英語以外の教科、分野にも関心を持っている。
スペイン語スペイン文学科
・ 未知のものや異文化に対する開かれた心を持っている。
・ コミュニケーションに前向きな姿勢を持っている。
・ スペイン語圏やそれ以外の世界全体について幅広い関心を持っている。
・ 新しいことを学ぶために時間をかけて努力することをいとわない。
・ 古今東西の古典的文学作品に親しみ、外国語への関心を深めている。
・ 世界史、世界地理、現代の国際情勢について興味をもって学んでいる。
文化史学科
・ 人類がこれまで形成してきた様々な歴史と文化、とりわけその中で深化・発展してきた真理や美に関する思索、あるいはその形象に関心を持っている。
・ 異なる諸文化の理解を通じて、先入観や偏見にとらわれることなく、日本や世界を広い視野で見ようとしている。
・ 歴史の中で蓄積された文化や芸術に興味を持ち、読書や博物館・美術館の観覧等を通じて関心を深めようとしている。
地球市民学科
・ 自分の考えを持ちながらも、多様なものの見方を認め、他者と協調し、各種の活動に積極的に参加し、責任ある行動をとることができる。
・ 現代地球社会の動向、問題、諸文化への関心を養い、多方面の読書をしている。
・ 多文化を受け入れ、異なる環境に順応できる。
・ CEFR A2レベル以上の英語の基礎力を修得している。
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)とは?

清泉女子大学は、キリスト教ヒューマニズムを建学の精神としており、学生一人一人の個性を伸ばすことを目的に少人数教育を導入しています。
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は、こういった建学の精神および教育理念に沿った入試制度となっています。それでは、清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)の特徴についてご紹介します。
成績基準を設けていない
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)では、高等学校や中等教育学校の評定平均値などの成績基準は設けられていません。ただし、英語英文学科・地球市民学科では、英語の資格・検定試験の基準が設定されています。
書類選考・面接・小論文の総合選抜
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は、学力だけでなく、志願者の資質・個性・能力、勉学意欲、経験、学業以外の諸活動の成果などを評価の対象としています。書類審査・面接・小論文(文化史学科を除く)を通じて総合的に選考します。
文化史学科は面接と書類選考のみ
文学部文化史学科では、テーマの中から一つを選び、出願時に発表概要を提出する必要があります。面接ではそのテーマについて質疑応答が行われ、それも評価の対象となっています。
他大学との併願が可能
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は、他の大学・学部との併願が可能です。また、合格した場合に必ず入学しなければならないという制約もありません。
清泉女子大学総合型選抜(旧AO入試)の募集要項
募集学科・募集人員
スペイン語スペイン文学科:5名
英語英文学科:5名
地球市民学科:7名
文化史学科:5名
日本語日本文学科:5名
入試日程
出願期間:2018年9月6日(木)~10月1日(月)
試験日:10月21日(日)
合格発表日:10月29日(月)
入学手続期間:10月29日(月)~11月15日(木)
出願資格
清泉女子大学公式ホームページによると、総合型選抜(旧AO入試)の出願資格は下記の通りです。
・ 高等学校または中等教育学校を卒業した(既卒生)、または2019年3月に卒業見込み(現役生)の女子など。
・ 英語英文学科および地球市民学科については、次のいずれかを取得していること
(1) 英検準2級以上合格
(2) GTEC(Advanced・4技能)690点以上
(3) GTEC(Advanced・3技能)410点以上
出願書類
入学志願票
顔写真
志望理由書
活動報告書
発表概要(文化史学科のみ)
調査書
各資格・検定の合格証明書(英語英文学科・地球市民学科)
文化史学科
文化史学科の志願者は、以下のテーマから1つを選び、選択したテーマを発表の概要(400文字以内)と参考文献を記す必要があります。
【テーマ一覧】
歴史を動かした思想
関心のある美術作品とその時代
ヨーロッパの革命と反乱
アジアと日本
女性と宗教
選考方法
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)の選考は、基本的には書類審査・小論文・面接に分かれています。
スペイン語スペイン文学科
書類審査
講義:50分
小論文:80分
配点:100点
個人面接(志望動機や基礎学力を測る質疑応答)
【小論文の内容】
試験日に行われる講義の内容を要約するとともに、それと関連した事項について意見を述べる。理解力、文章表現力、論理的、思考力などが評価されます。
英語英文学科
書類審査
小論文:60分
配点:100点
個人面接(志望動機や基礎学力を測る質疑応答)
【小論文の内容】
英文を読み、その内容についての意見を日本語で記述する。理解力、文章表現力、論理的思考力などが評価されます。
地球市民学科
書類審査
小論文:80分
配点:100点
個人面接(志望動機や基礎学力を測る質疑応答)
【小論文の内容】
課題文(日本語)を読み、内容を要約するとともに、内容を踏まえて自分の意見を日本語で述べる。理解力、文章表現力、論理的思考力が評価されます。
日本語日本文学科
書類審査
小論文:80分
配点:100点
個人面接(志望動機や基礎学力を測る質疑応答)
【小論文の内容】
現代文と古文を読み、それぞれの内容を要約するとともに、自分の意見を述べる。理解力、文章表現力、論理的思考力などを評価されます。また、漢字の書き取りや読み、古典常識、文学史等の知識についても問われます。
清泉女子大学総合型選抜(旧AO入試)の倍率は?

2016~2018年に実施された清泉女子大学総合型選抜(旧AO入試)の倍率について紹介していきます。
2018年
スペイン語スペイン文学科:1.3
英語英文学科:1.8
地球市民学科:1.5
文化史学科:2.1
日本語日本文学科:2.3
2017年
スペイン語スペイン文学科:1.3
英語英文学科:1.3
地球市民学科:1.1
文化史学科:1.2
日本語日本文学科:1.1
2016年
スペイン語スペイン文学科:1.7
英語英文学科:1.6
地球市民学科:1.5
文化史学科:2.0
日本語日本文学科:1.8
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)に関するよくある質問
出願資格に評定平均値などの成績基準はありますか?
出願資格としての評定平均値の設定はありません。ただし、英語英文学科・地球市民学科では、英語の資格及び検定試験で所定の級や点数を取得していることが条件となります。
スペイン語スペイン文学科の小論文は過去の講義が見られますか?
スペイン語スペイン文学科の小論文の講義に関しては、WEB上で過去の講義を視聴することができるので、事前にチェックしておくようにしましょう。
他大学との併願は可能ですか?
清泉女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は、他大学との併願が可能です。
さらに、志望理由書の書き方など、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試のことを知りたい方は、「
自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接」という本もおすすめなので、ぜひこの本も読んで、本番に備えてみてください。