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作成日: 2020年5月8日 最終更新日: 出願書類対策

志望理由書とは、その大学を志望する理由や大学で実現したいことを、本人の言葉で伝える出願書類です。大学によっては「志願理由書」と呼ばれ、「その大学でなければならない理由」まで具体的に示すことが求められます。
こんにちは。総合型選抜専門塾AOIの編集部です。
志望理由書を書こうとしても、「最初の一文をどう書けばいいのかわからない」「大学へ入りたい気持ちはあるけれど、文章にするとありきたりになる」と手が止まってしまう人は少なくありません。
総合型選抜やAO入試における志望理由書では、大学への熱意だけを伝えるのでは不十分です。自分がどのような経験から問題意識を持ち、大学で何を学び、その学びを将来どう生かしたいのかまで、一つの流れで伝える必要があります。
この記事では、志望理由書がどのような書類なのかという基本から、大学受験で使える書き出しの型、具体的な書き方、合格者の例文、NG例文、提出前のチェックポイントまで順番に紹介します。
「志望理由書をなかなか書き進められない」
「自分の志望動機が大学に伝わる内容になっているかわからない」
「書き出してみたものの、この内容で評価されるのか不安」
このような悩みがある人は、必要な部分から読み進めてみてください。
また、この記事を見てくれた方限定でお得な情報です。期間限定で志望理由書の対策に関するプレゼントを無料で10個もらえるキャンペーンを行っています。AOI公式LINEで配布しているのでぜひ受け取ってください。

総合型選抜(AO入試)における志望理由書は、自分がその大学を志望する理由や、大学で実現したいことを伝えるための書類です。
大学によっては「志願理由書」と呼ばれることもあります。名称が異なっていても、大学を選んだ理由、入学後に学びたいこと、将来の目標などを本人の言葉で説明する点は共通しています。
志望理由書では、「この大学へ入りたい」という気持ちだけを伝えるのではなく、その大学でなければならない理由まで具体的に示します。
なお、自己推薦書は、自分の経験や強みを通して、入学にふさわしい人物であることを伝える書類です。大学を選んだ理由を中心に書く志望理由書とは役割が異なります。
総合型選抜(AO入試)において、志望理由書は大学側にとって重要な選考材料です。
大学側は、受験生がなぜこの大学へ入りたいのか、入学後の目的や目標が明確になっているかを確認します。
最近では、学力試験だけで合否を決めず、受験生の人物面や意欲を重視する総合型選抜も増えています。
総合型選抜(AO入試)や推薦入試では、志望理由書以外にも、調査書、成績証明書、活動報告書などの提出が求められます。
調査書や成績証明書には、高校での成績や活動内容が記録されています。一方、志望理由書から伝わるのは、受験生がこれから実現したいこと、将来の目標、物事に対する考え方です。
普段の成績が良く、ボランティアなどの活動経験が豊富でも、志望理由書の内容が薄ければ、その経験が大学での学びにどうつながるのかは伝わりません。
大学は、高校や担当教員から提出される情報も参考にしていますが、受験生本人の言葉で作られた志望理由書も重視しています。
総合型選抜(AO入試)の面接では、志望理由書に書かれている内容をもとに質問されることがあります。
大学入試に限らず、就職活動やアルバイトの面接でも、エントリーシートなどの提出書類が質問の材料になります。
志望理由書へ自分の言葉ではない文章を書いたり、実際には経験していない内容を書いたりすると、書類選考を通過しても、面接で詳しく説明できません。
志望理由書には、質問されたときに、自分の経験や考えを自信を持って説明できる内容を書きましょう。
ただし、面接で質問されることを恐れて、無難な内容だけにする必要はありません。自分が本当に考えていることを掘り下げ、なぜそう考えたのかを説明できる状態にしておくことが大切です。
総合型選抜(AO入試)において、志望理由書は書類選考だけに使われるものではありません。時間をかけて考えながら作成しましょう。
大学受験では、似た意味の言葉が複数使われます。募集要項を確認し、それぞれの書類で何を求められているのかを読み分けましょう。
| 言葉 | 主な意味・役割 | 大学受験で意識すること |
|---|---|---|
| 志望理由書 | なぜその大学・学部を志望するのかを説明する書類 | 原体験、大学で学びたいこと、将来像をつなげる |
| 志願理由書 | 大学によって使われる志望理由書の別表記 | 設問や指定事項に沿い、大学を志願する理由を書く |
| 志望動機 | 大学を志望するきっかけや理由そのもの | 志望理由書を構成する一つの要素として具体化する |
| エントリーシート | 志望理由、活動歴、自己PRなどを記入する出願書類 | 各設問の役割を分け、回答同士に一貫性を持たせる |
名称だけで判断せず、募集要項に書かれた設問と注意事項を基準にしてください。
大学受験の志望理由書では、書き出しの時点で「何を学びたいのか」「どのような問題意識を持っているのか」が伝わると、その後の文章を理解してもらいやすくなります。
書き出しに唯一の正解はありません。自分が最も具体的に説明できる内容に合わせて、型を選びましょう。
結論型では、大学で学びたいことや将来実現したいことを最初に示します。
志望理由書全体の中心が明確になるため、書き出しに迷っている人が使いやすい型です。
私は貴学の地域政策学部で、地域の小規模事業者が継続して経営できる仕組みについて学びたい。
私は将来、子どもの生活環境によって生まれる教育機会の差を小さくする仕事に携わりたい。そのために、貴学で教育学と社会福祉学を横断して学びたいと考えている。
結論を書いた後に、なぜそのテーマへ関心を持ったのかを説明します。
原体験型では、自分の進路を考えるきっかけになった出来事から始めます。
経験を長く説明しすぎると、志望理由が見えにくくなります。書き出しでは原体験を簡潔に示し、すぐに大学で学びたいことへつなげましょう。
高校1年生のとき、祖父が利用する介護施設で職員の方から話を聞き、利用者本人の意思と家族の希望を両立させる難しさを知った。この経験をきっかけに、私は高齢者の意思決定を支える福祉について学びたいと考えるようになった。
文化祭で地元商店街と共同企画を行った際、魅力的な商品を持ちながら情報発信に悩む店舗が多いことを知った。この経験から、地域企業のマーケティングを学びたいと考えている。
原体験は、大学で学びたいテーマが生まれた理由を示すために使います。感動した出来事だけで終わらせず、その後に調べたことや行動したことも書きましょう。
問題意識型では、社会や身近な環境に対して感じている課題から始めます。
社会問題を扱う場合は、広すぎるテーマを掲げるだけで終わらず、自分がその課題へ関心を持った理由を続けて書きます。
日本では、まだ食べられる食品が大量に廃棄される一方で、十分な食事を得られない家庭も存在する。私は高校でフードドライブへ参加した経験から、食品を必要な人へ届ける流通の仕組みに関心を持った。
観光客が増えることは地域経済に利益をもたらす一方で、住民の生活環境へ負担を与える場合がある。私は地元の観光地で行った聞き取り調査から、観光と住民生活を両立する地域づくりを学びたいと考えるようになった。
問題意識型では、「社会問題に関心があります」と宣言するだけではなく、自分の経験や調査との接点を示しましょう。
私は昔から人の役に立つことが好きで、貴学は有名で設備も充実しているため志望しました。オープンキャンパスに参加したときも雰囲気がよく、先輩方が優しかったので、ここで勉強したいと思いました。
オープンキャンパスで感じた魅力を書くこと自体は問題ありません。授業や研究内容について何を知り、自分の目的とどうつながったのかまで具体化しましょう。
志望理由書では、次の二つの視点を両方持つことが大切です。
自分が大学へ求めていることだけを並べると、大学に対するリクエストのような文章になります。
自分が求めている学びや環境が大学にあり、自分の経験や姿勢も大学が求める人物像とつながっていることを示しましょう。
大学が求めている人物像がわからない場合は、志望大学・学部・学科のアドミッション・ポリシーを確認してください。
志望理由書の攻略ポイントは、次の4つです。
アドミッション・ポリシーの言葉をそのまま書き写す必要はありません。自分の経験や行動から、大学が求める人物像との共通点を示しましょう。
ここからは、志望理由書を作る手順を紹介します。
自己分析とは、自分がどのような人間なのかを探り、これまでの経験、考え方、価値観を整理する方法です。
自己分析では、次のような内容を洗い出します。
たとえば、次のような内容から始めます。
最初から完成した志望理由を考える必要はありません。まずは抽象的な内容も含めて書き出し、経験、価値観、興味、進路などのカテゴリーに分けます。
自分のことを理解できていなければ、自分にしか書けない志望理由書は作れません。文章を書く前に、自分の過去と関心を整理しましょう。
将来の夢がまだ明確になっていない場合は、無理に職業名を決める必要はありません。興味のある課題や、大学で確かめたい問いから考える方法については、志望理由書で将来の夢がないときの考え方で詳しく紹介しています。
内容の薄いエピソードを複数並べるより、一つの経験を深く掘り下げた方が、読み手へ人物像が伝わります。
自分が経験した出来事を細分化し、そのときの状況、感情、判断、行動、変化を整理すると、自分だけのストーリーが見えてきます。
「部活動を頑張った」だけではなく、どのような課題があり、自分が何を考えて行動したのかまで振り返りましょう。
志望理由書の内容と、面接での回答が異なると、面接官は文章の信頼性に疑問を持つ可能性があります。
自己分析によって自分の経験や考えを理解できていれば、志望理由書に書いていない角度から質問されても、一貫性のある回答ができます。
面接対策のためにも、文章だけを暗記するのではなく、志望理由が生まれた背景まで説明できるようにしておきましょう。
STEP1の自己分析で洗い出した情報を、さらに掘り下げます。
経験を掘り下げることで、抽象的だった内容に具体性が加わり、本人の考え方や行動が見えるようになります。
たとえば、次のような問いを自分に投げかけてみましょう。
エピソードを掘り下げるときは、「Why(なぜ)」と「How(どのように)」を繰り返します。
「なぜその行動をしたのか」「どのような工夫をしたのか」と問い直すことで、そのときの感情や判断を具体的に説明できます。
志望理由書を書くうえで、受験する大学の情報収集は欠かせません。
自分の経験や目標が明確でも、志望大学が求めている人物像とつながっていなかったり、自分の目的を実現できる学びがなかったりすると、「他の大学でもよいのではないか」と思われます。
大学について、次の内容を調べましょう。
パンフレットに書かれた言葉をそのまま使うのではなく、自分がなぜその授業や研究へ関心を持ったのかを説明します。
「なぜこの大学でなければならないのか」という問いに、自分の言葉で答えられるまで調べてみましょう。
STEP2で掘り下げたエピソードと、STEP3で集めた大学の情報をもとに、文章の構成を考えます。
書き始める前に構成を決めておくと、同じ説明を繰り返したり、途中で話題が変わったりすることを防げます。
構成例は次のとおりです。
締めくくりでは、志望理由の要約、大学での展望、将来へのつながりを簡潔に示します。終わり方について詳しく知りたい人は、志望理由書の締め方と例文も確認してみてください。
構成が決まったら、実際に志望理由書を書いていきます。
このとき、言葉遣いと文末表現に注意しましょう。基本的に、志望理由書は「です・ます」調で書くのが無難です。「だ・である」調を使用する場合も、文章の途中で文体が混ざらないよう統一してください。
「です・ます」と「だ・である」の特徴や使い分けについて詳しく知りたい人は、「です・ます」と「だ・である」の違いも参考にしてください。
大学や学部によっては、指定文字数が設けられています。この記事では文字数の考え方を深掘りしないため、字数配分や書き方については、志望理由書の文字数と書き方で詳しく確認してください。
大学指定の原稿用紙へ手書きする場合は、段落、改行、かぎかっこ、句読点の位置にも注意が必要です。詳しいルールは、志望理由書の原稿用紙の正しい使い方で紹介しています。
最初から完璧に書こうとせず、まずは構成に必要な内容を最後まで書き切りましょう。その後、重複している説明を整理し、抽象的な部分へ具体例を加えます。
志望理由書を書き終えたら、誤字や脱字、不自然な日本語がないかを確認します。
特に、次の項目は見落としやすいため注意してください。
書いた本人は背景を知っているため、説明が足りない部分に気づきにくいものです。保護者や学校の先生など、自分以外の人にも読んでもらいましょう。
私は経営学に興味があるため、貴学の経営学部を志望します。貴学には経営学について学べる授業が多く、施設も充実しています。また、就職率も高いため、入学後は経営についてしっかり勉強し、将来は有名な企業に就職したいです。
大学の就職実績や施設を書いてはいけないわけではありません。自分の目的を実現するために、なぜその環境が必要なのかを説明しましょう。
私が貴学を志望する理由は、経営学を学びたいからです。オープンキャンパスへ参加した際に、先生の説明がわかりやすく、学生の雰囲気もよいと感じました。貴学は実践的な授業も充実しているため、経営について幅広く学べると思います。入学後は勉強を頑張り、将来は企業で活躍できる人になりたいです。
私は貴学で、中小企業が限られた人材と資金の中で顧客との関係を築く方法を学びたい。私の家族は地域で小売店を営んでいるが、大型店の出店後に来店者が減り、商品の魅力を十分に伝えられていないことが課題になった。私は高校2年生のとき、店舗のSNS更新を担当し、商品情報だけでなく、仕入れの背景や利用者の声を紹介した。その結果、投稿を見て来店する若い世代の顧客が少しずつ増えた。一方、投稿ごとの反応が異なる理由を感覚だけでは説明できず、マーケティングを体系的に学ぶ必要性を感じた。貴学では、消費者行動論で顧客の意思決定を学び、地域企業と連携する実践型授業で、調査結果を施策へ変える力を身につけたい。将来は、地域に必要とされながら情報発信に悩む事業者を支援したいと考えている。
書き上げた志望理由書をプロに見てもらいたい場合は、AOIが運営するオンライン添削サービス「Quick Check」もあります(3日以内に返却)。
自分の書き出しはありきたりになっていないかな?書いてはみたけど、この志望理由書で戦えるのかな?そんな不安はAOIの無料相談で解決できます。オンラインでも相談できますので、お気軽にどうぞ。
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ここからは、実際に大学へ合格した志望理由書の例文を紹介します。
例文をそのまま使うのではなく、書き出し、構成、大学情報の使い方を確認し、自分の経験へ置き換えて考えてください。
私が貴学を志望する理由は二つある。一つ目は海外でのビジネスに興味があり、貴学の国際経営学部のグローバル経営教育に他学にはない魅力を感じるからである。二つ目は、多言語が飛び交い、多文化が融合する貴学の学びの空間に強い憧れを持つからである。貴学への合格が決まったら、入学までに英検準1級と、入学後の第1セメスター中にTOEIC900点を越え、海外でビジネス運用できる語学力を身につけたい。また、学長の直轄プロジェクト「起業部」へ入部し、企業経営の実務について学習をスタートさせたい。さらに和太鼓サークル「楽」に加入し、多国籍な環境の中で、演奏者としての技術を磨いていきたい。第2セメスターでは、打楽器が文化に浸透しているアジア諸国、主にマレーシアに留学し、現地で太鼓がどのように受け入れられるかを肌で感じたいと考えている。また、マレーシア語の習得にも力を入れたい。第3、4セメスターでは、国際経営学部のイグニ先生の講義を受け、製品の広告の仕方やマーケティングを学び、会計ファイナンスでの戦略を立てる能力を学びたい。以上が私の貴学を志望する理由である。
私は、将来データサイエンティストとして環境問題の解決に努めたい。私は、高校時代インターネットで「自動車からの排出ガスが深刻な環境破壊を引き起こしている」というニュースを目にした。JCCA(全国地球温暖化防止活動推進センター)が2016年に行った調査によると、中国のCO2排出量が世界全体の28%を占めており、世界トップであった。このうち、車から排出されたものが、なんと約70%の割合をも占めていたのだった。こうした現状があるにもかかわらず、母国中国のCO2排出量は、世界トップである。私はこの事実に驚愕し、CO2の排出を減らし、地球温暖化の進行を抑制していきたいと強く感じるようになった。私は貴学で、機械学習から車の炭素の排出量と部品の関係と、その改善方法を研究したい。そして、集められた時系列数値やデータと正解値の関係性と結びつけ、炭素の排出量と環境への影響の深刻さとを分類モデルにより判定したい。そしてこの研究を通じて、より排出ガスの少ないエコな車を作りだし、最終的には温室効果ガスの抑制により、地球の気候変動を食い止める一助となりたい。以上、貴学貴学科への進学を私が強く希望する理由である。
私は貴学で、ペット飼育が人間の心にもたらす影響を分析したい。具体的には、ペットへの愛着という感情が精神的健康へつながる場合と、反対に不健康へつながる場合との違いについて解明していきたい。ペット飼育における人間心理の理解を深めるため、貴学科では心理、社会、文化の観点から知識を得るとともに、データ分析スキルや調査方法を習得したい。具体的には、「発達心理学」でライフステージごとの精神状態や愛着の多様性について学ぶことで、ペットに対しどのような特性の人がどのような感情を持つのか考え、「家族社会学」でペットの主な飼育現場となっている現代家族の特徴を知ることでペットと飼い主との関係性の研究にいかす。また「文化人類学」で人間の様々な共同体への理解を深めるとともに共同生活を成り立たせている信仰について学ぶことで、ペットが飼い主に対し成している意味についても考えたい。3年次以降は外山紀子教授の専門ゼミに所属し、研究テーマをより明確化した上で様々な実験に挑戦していきたいと考えている。よって、貴学への入学を熱望する。
志望理由書では、学部によって求められる問題意識や大学での学び方が異なります。
経済の仕組みや社会課題を扱いたい人は、経済学部の志望理由書の書き方と例文で、経済学への関心を具体化する方法を確認してください。
企業経営、商品開発、マーケティングなどを学びたい人は、経営学部・商学部の志望理由書の書き方と例文で、経営への関心と原体験をつなげる方法を紹介しています。
法律や社会制度を通して課題を解決したい人は、法学部の志望理由書対策を参考にしてください。
人と社会の関係や、身近な現象を研究したい人は、社会学部の志望理由書対策で、テーマの絞り方を確認できます。
作品、言語、歴史、思想などを研究したい人は、文学部の志望理由書対策で、興味を学問的な問いへ変える方法を確認してください。
語学の習得だけでなく、言語を使って何を実現したいかを整理したい人は、外国語学部の志望理由書対策を参考にできます。
地域振興や観光政策、観光ビジネスを学びたい人は、観光学部の志望理由書対策で、観光への関心を具体化しましょう。
看護師を目指すきっかけや、大学で身につけたい看護観を整理したい人は、看護学部の志望理由書対策を確認してください。
技術を通して解決したい課題や、研究したい分野を明確にしたい人は、工学部の志望理由書対策を参考にできます。
レベルの高い志望理由書を提出したい人は、AOIで対策を行いましょう。
例文は、丸ごと使うものではなく型を借りるものです。
ここでは6つの学部系統について、よくある書き方と同じ素材を直した例文を並べました。
同じことを言っていても、読み手に伝わる量がまったく違います。違いが出ている箇所を自分の材料に差し替えてください。
なお以下の例文は、書き方を説明するためにAOIが作成したものです。実在の提出書類ではありません。
経済・経営でいちばん多いのは、「経済に興味がある」で止まってしまう書き方です。
✕ よくある書き方
私は経済に興味があります。高校の授業で日本経済について学び、もっと深く知りたいと思うようになりました。貴学の経済学部では幅広い知識を身につけられると知り、志望しました。入学後は経済学を一生懸命学び、将来は社会に貢献できる人材になりたいと考えています。
◎ 直した例文
祖父が営む商店街の金物店は、十年で近隣の八店舗が三店舗に減るなかで続いています。
なぜここだけ残ったのかを知りたくて、高校二年の夏から店に立ち、来店客四十人に「どこで何を買うか」を聞き取りました。結果は、価格ではなく「相談できる相手がいるか」で店が選ばれていることを示していました。
この経験から、地域経済を価格競争だけで説明する見方に疑問を持つようになりました。貴学経済学部の地域経済論では、商圏データを使って同じ問いを数量的に検証できると知りました。
入学後は、聞き取りで得た仮説を統計で確かめる方法を身につけ、卒業後は地方自治体で商店街支援の政策立案に関わりたいと考えています。
差し替える場所:「商店街の金物店」をあなたが実際に見た現場に、「四十人への聞き取り」をあなたが自分で集めた数字に。数字は小さくてかまいません。自分で集めたという事実が効きます。
法学部では、「弁護士になりたい」で終わると、なぜその大学なのかが説明できません。
✕ よくある書き方
私は将来、弁護士になりたいと考えています。困っている人を助けたいという気持ちが強く、法律の知識を身につけたいと思いました。貴学の法学部は実績があり、法曹を目指すのに最適な環境だと考え、志望しました。入学後は真剣に勉強に取り組みます。
◎ 直した例文
中学三年のとき、外国籍の同級生が高校の願書を出せずにいました。在留資格の更新が間に合わず、必要な書類がそろわなかったためです。
私は制度の問題だと思って役所に相談に行きましたが、窓口で説明された手続きは正しく、誰も間違えていませんでした。それでも彼女は不利益を受けていました。
ルールが守られていても人が困ることがある。この経験から、法制度の設計そのものを考えたいと思うようになりました。
貴学法学部の外国人政策に関する演習では、入管法の運用と自治体の裁量について具体的な事例で検討できると知りました。入学後はここで学び、卒業後は自治体の法務部門で、制度と現場のずれを埋める仕事に就きたいと考えています。
差し替える場所:「外国籍の同級生の願書」を、あなたが実際に見た「ルールは守られているのに誰かが困っている場面」に差し替えてください。身近なもので十分です。
国際系は志望者が多く、「英語が好き」「留学したい」だけでは差がつきません。
✕ よくある書き方
私は英語が好きで、将来は国際的に活躍したいと考えています。高校では英語の勉強に力を入れ、英検準1級を取得しました。貴学の国際学部は留学制度が充実しており、語学力をさらに伸ばせると思い志望しました。
◎ 直した例文
高校二年から、地域の日本語教室でベトナム出身の技能実習生の学習を手伝っています。
最初は英語で通じると思っていましたが、彼らの多くは英語を使いません。半年かけて覚えたのは、やさしい日本語で言い換える技術でした。「申請書を提出してください」ではなく「紙を出してください」と言うだけで、伝わり方が変わります。
語学力とは外国語を話せることだと思っていましたが、相手に合わせて言葉を選べることのほうが実務では効くと気づきました。
貴学の多文化共生に関する科目では、この言い換えの技術が研究対象として扱われていると知りました。入学後は日本語教育の理論を学び、卒業後は自治体の多文化共生担当として、外国人住民への情報提供の仕組みを整えたいと考えています。
差し替える場所:「日本語教室での手伝い」を、あなたが語学について考えを変えた具体的な場面に。英検のスコアは志望理由書ではなく、活動報告書や出願書類の資格欄に書きます。
文学部は「本が好き」から始めると、趣味の話で終わってしまいます。
✕ よくある書き方
私は昔から本を読むことが好きで、特に日本文学に興味があります。貴学の文学部では日本文学を深く研究できると知り、志望しました。入学後はたくさんの本を読み、日本文学について学びたいと考えています。
◎ 直した例文
高校の図書委員として、年間の貸出記録を三年分さかのぼって集計しました。
すると、同じ本が特定の時期に集中して借りられていることが分かりました。夏休み前の課題図書ではなく、文化祭の直後に恋愛小説の貸出が伸びるという偏りです。
読書は個人の行為だと思っていましたが、学校行事という共同体の出来事に影響されている。この発見から、読まれ方そのものを研究対象にできると考えるようになりました。
貴学文学部の読書史に関する講義では、明治期の回覧雑誌を題材に同じ問いが扱われていると知りました。入学後は読書の受容を史料から調べる方法を身につけ、卒業後は公共図書館で、地域の読書環境を設計する仕事に関わりたいと考えています。
差し替える場所:「貸出記録の集計」を、あなたが自分で数えたり記録したりしたものに。文学部ほど「読んだ」ではなく「調べた」が効きます。
教育学部では「先生になりたい」が前提として共有されているので、そこから先が問われます。
✕ よくある書き方
私は小学校の先生になりたいと考えています。小学校の担任の先生がとても優しく、私もそんな先生になりたいと思うようになりました。貴学の教育学部では教員免許が取得でき、実習も充実していると知り、志望しました。
◎ 直した例文
中学二年から三年間、地域の学習支援ボランティアで小学生の算数を見てきました。
担当した児童のうち、くり下がりのある引き算でつまずいた子が五人いました。五人とも計算の手順は言えるのに、答えが合いません。筆算の途中で一度止めて声に出して言ってもらうと、全員が「十の位から借りる」の意味を説明できませんでした。
手順を覚えることと意味が分かることは別だと、ここで初めて実感しました。
貴学教育学部の算数科教育法では、つまずきの類型を認知の観点から整理すると知りました。入学後は子どものつまずきを診断する方法を学び、卒業後は小学校教員として、手順ではなく意味を教えられる授業をつくりたいと考えています。
差し替える場所:「学習支援ボランティア」を、あなたが人に何かを教えた経験に。塾でも部活でも兄弟でもかまいません。「何人中何人がどこでつまずいたか」を数えておくと強くなります。
看護・医療系は志望理由がそろいやすいぶん、動機の具体性で差がつきます。
✕ よくある書き方
私は人の役に立つ仕事がしたいと考え、看護師を目指しています。祖母が入院したとき、看護師さんがとても親身に接してくれたことが印象に残っています。貴学の看護学部は実習が充実しており、確かな技術を身につけられると思い志望しました。
◎ 直した例文
祖母が三か月入院したとき、毎日面会に通いました。
印象に残っているのは、看護師の方が祖母に薬の説明をするとき、毎回同じ言葉を使っていたことです。あとで理由を聞くと、記憶があいまいな患者には表現を変えないほうが混乱しないのだと教わりました。
優しさだと思っていた対応が、実は根拠のある技術だと知った場面でした。
貴学看護学部の老年看護学では、認知機能の低下した患者への情報提供の方法が研究されていると知りました。入学後はコミュニケーションを技術として学び、卒業後は急性期病棟で、高齢の患者が自分で判断できるよう支える看護師になりたいと考えています。
差し替える場所:「祖母の入院」を、あなたが医療や介護の現場で見た具体的な場面に。「優しさだと思っていたものが技術だった」という気づきの構造は、そのまま使えます。
上の6つを読んで気づくことがあるはずです。直した例文はどれも、自分が見た場面から始まって、そこで考えが変わった瞬間が書かれ、その問いが大学の授業につながっています。
この3つがそろえば、残りは順番に並べるだけです。逆に、どれか1つでも欠けていると、例文をいくら読んでも書けません。
志望理由書は800〜1,000字の指定が多く、600字や1,200字の大学もあります。字数が変わったときに削る順番・足す順番は決まっています。
600字なら場面を1つに絞り、1,200字なら場面を2つ並べて共通点を書く。この2パターンで、ほとんどの指定に対応できます。
志望理由書を書き終えたら、提出する前に次の項目を確認しましょう。
| 確認項目 | 提出できる状態 | 見直したい状態 |
|---|---|---|
| 書き出し | 最初の数文で、学びたいことや将来像がわかる | 長い前置きが続き、志望理由が見えない |
| 原体験 | 志望するきっかけが具体的な経験で説明されている | 「昔から興味があった」だけで終わっている |
| 問題意識 | 何を課題だと考えているのかが明確である | 大きな社会問題を紹介するだけになっている |
| 本人の行動 | 関心を持った後に調査や活動を行っている | 興味や感想だけで、行動が書かれていない |
| 大学研究 | 授業、研究、制度などを目的と結びつけている | 知名度、設備、雰囲気だけを褒めている |
| 大学との必然性 | なぜ他大学ではなく、その大学なのかがわかる | 大学名を変えても成立する内容になっている |
| 将来像 | 大学での学びを将来どう生かすかが書かれている | 「社会に貢献したい」など抽象的に終わっている |
| 一貫性 | 原体験、学びたいこと、将来像が一本につながっている | 段落ごとに別のテーマが書かれている |
| 面接との接続 | 書いた内容について、自分の言葉で説明できる | 例文や第三者の表現をそのまま使用している |
| 表記 | 大学名、学部名、文末、誤字脱字を確認している | 固有名詞の間違いや文体の混在がある |
一度で完成させる必要はありません。弱い項目を一つずつ見直し、文章全体のつながりを整えましょう。
AOIでは、公式LINEを友だち追加した人へ、総合型選抜対策に活用できる特典を配布しています。
10秒で終わる質問に答えると、次の特典を受け取れます。
有料級特典を合計10個プレゼントしています。
無料体験は、1対1の個別相談形式で、AOIがどのような塾なのかを体感できる機会です。
主に、次の内容を体験できます。
AOIへ入塾して、最初に取り組むのが自己分析です。
AOIでは、単に受かりやすい大学を選ぶのではなく、受験生の将来の夢や興味を見つけ、志望校選びや志望理由書作成を行います。
対話を通して、自分が何に興味を持っているのか、どのような学部に合っているのか、将来何をしたいのかを整理します。
受験生によって、目標、志望大学、現在の準備状況は異なります。
AOIでは、受験生一人ひとりの将来の夢に寄り添うため、完全個別の1対1で授業を行っています。
無料体験では、どのような雰囲気で授業が進むのかを体験できます。
総合型選抜では、専願と併願、出願時期、試験日などを考慮し、複数の大学をどのように受験するかを考える受験戦略が重要です。
効率的に対策を進めることで、今からでも合格を目指すことはできます。
私たちと一緒に、自分に合った対策方法を見つけましょう。
高校1・2年生は、時間を使える今のうちから、自分の興味や活動を整理しておくことが大切です。
YouTubeのAOIチャンネルでも、志望理由書や総合型選抜について解説しています。
最も書きやすいのは、大学で学びたいことや将来実現したいことを最初に示す結論型です。「私は貴学で〇〇について学びたい」と書き、その後に関心を持った原体験を続けます。経験から始める場合も、出来事の説明を長くしすぎず、何を学びたいと思ったのかへ早めにつなげましょう。
指定がなければ、志望理由書は「です・ます」調で書くのが無難です。ただし、合格例文のように「だ・である」調で書かれる場合もあります。重要なのは、募集要項の指示に従い、文章全体の文末を統一することです。「です」と「である」が途中で混ざらないよう、提出前に確認してください。
大学や学校によって呼び方が異なりますが、志願理由書と志望理由書は、どちらもその大学・学部を選んだ理由を書く書類として扱われることが一般的です。名称だけで内容を決めず、募集要項に書かれた設問を確認しましょう。大学で学びたいことや将来像に加え、指定された項目へ漏れなく答えることが大切です。
例文をそのまま使うことは避けましょう。大学が知りたいのは、受験生本人の経験と考えです。例文は、書き出し、段落構成、大学情報の使い方を学ぶために活用してください。部活動名や大学名だけを入れ替えても、面接で詳しく説明できず、本人らしさも伝わりません。構成を参考にしながら、自分の言葉で書き直しましょう。
志望理由書では、大学へ入りたい気持ちだけを伝えるのではなく、自分の経験と大学での学びをつなげます。
次の流れを意識して書きましょう。
書き出しに迷った場合は、まず「私は貴学で何を学びたいのか」を一文で書いてみてください。その結論が決まると、必要な原体験や大学情報を選びやすくなります。
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この記事の監修者

総合型選抜専門塾AOI 代表/株式会社花形 代表取締役
2016年に総合型選抜専門塾AOIを開校。自己分析を起点に、志望理由書・小論文・面接の対策を通じて受験生の進路選択と大学受験を支援しています。大学合格と、その先にある将来の目標を見据え、一人ひとりが自分の関心や強みを見つけることを大切にしています。
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