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総合型選抜基礎知識

作成日: 総合型選抜基礎知識

小論文の頻出テーマ2027|学部系統別の出題傾向と押さえる数字

こんにちは!総合型選抜専門塾AOIです。

「小論文のテーマって、結局どこまで覚えればいいんですか」。二次選考が近づくと、必ず聞かれる質問です。

先に結論をお伝えします。テーマは丸暗記するものではなく、1つにつき「現状の数字・対立軸・自分の立場」の3点だけ用意しておくものです。この3点があれば、当日どの角度から聞かれても書けます。

この記事では、2027年度入試で出題が想定される頻出テーマを分野別に整理し、それぞれについて官公庁が公表している最新の数字を添えました。数字は2026年10月時点で公表されている最新版を、出典元のページで確認しています。

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小論文と向き合って、第一志望に合格した3人

小論文は、知識を増やすより「書いて直す」回数で伸びる科目です。同じところでつまずいた3人が、何をどう積み上げたのかの振り返りです。

同志社大学 商学部の合格体験記

同志社大学 商学部
毎日1題/一般と併願

「毎日1題でもいいから、必ず小論文に触れる、ということを意識していました。」

課題文を読む力・要約する力・構成する力は、まとめて短期間では伸びません。毎日触れ続けた人の例です。

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東洋大学の合格体験記

東洋大学
小論文の評価がCから

「受験対策で一番苦労したのは、小論文です。授業を受けても、最初は総合評価がCになることもありました。」

足りないのは文章力ではなく、テーマの知識と語彙だと気づいてから伸びた例です。

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同志社大学の合格体験記

同志社大学
志望理由書・小論文・面接を並行

「評定や資格に大きな強みがあったわけではありません。それでも、志望理由書、小論文、面接の対策を積み重ねました。」

小論文だけを特別扱いせず、書類と面接と同じ比重で積み上げた例です。

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? ほかの合格体験記もまとめて読む

頻出テーマは「学部系統 × いま論点になっていること」で決まる

小論文のテーマは、ランダムに選ばれているわけではありません。その学部が扱う問いの領域と、社会で議論が割れている論点が重なるところから出ます。

つまり、志望学部が決まっていれば、出題範囲はかなり絞れます。

学部系統出やすいテーマ領域問われ方の典型
法・政治権利と公共の利益の衝突、規制のあり方どこまで制限してよいか、線引きの根拠を示せ
経済・経営・商労働力、格差、産業構造の変化限られた資源をどう配分するか
社会・国際人口移動、多文化、分断異なる立場の双方をどう両立させるか
教育・心理機会の格差、発達と環境個人の努力と環境のどちらに原因を見るか
医・看護・保健地域格差、高齢化、医療資源だれを優先するかの判断基準
理工・情報技術の社会実装、安全性と利便性技術で解けることと解けないことの切り分け
農・環境食料、エネルギー、持続可能性短期の効率と長期の維持のどちらを取るか

この表を見ると分かるとおり、どの系統でも最後は「対立する2つの価値のどちらを、どういう理由で取るか」を聞かれています。テーマの知識よりも、この判断を言語化できるかが評価されます。

? 設問が「あなたの考えを述べよ」の形で出たときの書き分けは 小論文の「あなたの考えを述べよ」はどう書く? に、課題文がついている場合は 課題文型小論文の書き方 にまとめています。

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2027年度入試で押さえたい頻出テーマ8

以下の数字は、各官公庁が公表している最新の値です。小論文では、数字を1つ正確に出せるだけで説得力が変わります。逆に、うろ覚えの数字を書くと一気に信用を失うので、確実なものだけを覚えてください。

(1)少子化と人口減少

最も出題頻度が高いテーマです。経済・社会・教育・医療・地方自治と、ほぼすべての学部に接続します。

押さえる数字

2025年の出生数は 671,270人。前年(686,173人)より14,903人減り、1899年の調査開始以来もっとも少なくなりました。合計特殊出生率は 1.14 で、こちらも過去最低です。

出典:厚生労働省「令和7年(2025年)人口動態統計(確定数)」2026年9月30日公表

出題のされ方:「少子化対策として現金給付と保育サービスの拡充のどちらを優先すべきか」「人口減少を前提としたまちづくりとは」など、対策の優先順位を問う形が多くなっています。

注意:「若者が結婚しなくなったから」で止めると浅くなります。経済的理由・労働時間・住居費・価値観の変化のうち、どれを主因と見るかを自分で決めて書いてください。詳しくは 少子高齢化の小論文の書き方 をご覧ください。

(2)高齢化と社会保障

押さえる数字

65歳以上の人口は 3,622万人、総人口1億2,322万人に占める割合(高齢化率)は 29.4%。うち75歳以上は2,127万人で17.3%です。

出典:内閣府『令和8年版 高齢社会白書』(2025年10月1日現在)

出題のされ方:「社会保障費の負担を現役世代と高齢世代でどう分けるか」「健康寿命を延ばす施策として何が有効か」。医・看護・保健では「限られた医療資源を誰に配分するか」という形で出ます。

注意:世代間の対立構図だけで終わらせないこと。年齢ではなく所得や資産で負担を分ける、という切り口を1つ持っておくと差がつきます。

(3)生成AIと社会

2027年度入試でもっとも出題が増えると見られるテーマです。理工・情報だけでなく、法・教育・経済でも頻出になっています。

押さえる数字

日本で生成AIサービスを使ったことがある人の割合は 58.8%。2024年度調査の26.7%から1年で2倍以上に増えました(2023年度は9.1%)。

出典:総務省『令和8年版 情報通信白書』(2025年度個人向け調査/15歳以上)

出題のされ方:「生成AIを学校教育にどこまで導入すべきか」「AIが作った文章の著作権は誰のものか」「AIに任せてよい判断と、人が残すべき判断の線引き」。

注意:「便利だが危険もある」で終わる答案が非常に多いテーマです。どの用途までは認め、どこからは認めないのか、その基準を自分で1つ出すところまで書いてください。

(4)外国人労働者と多文化共生

押さえる数字

日本で働く外国人は 2,571,037人で、届出が義務化された2007年以降で過去最多。前年から268,450人(11.7%)増えました。国籍別ではベトナムが605,906人(23.6%)で最多です。

出典:厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」2026年1月30日公表

出題のされ方:「労働力として受け入れるのか、生活者として受け入れるのか」「日本語教育の責任は企業・自治体・国のどこにあるか」。

注意:「多様性は大切だ」という一般論は評価されません。受け入れに伴う具体的なコスト(日本語教育、住居、子どもの就学)を1つ挙げ、それを誰が負担するかまで書くと論になります。

(5)食料とエネルギーの安全保障

押さえる数字

2025年度の食料自給率は、カロリーベースで 37%(前年度比−1ポイント)、生産額ベースで 66%(同+2ポイント)。

出典:農林水産省「日本の食料自給率」(令和7年度/2025年度)

出題のされ方:農・環境・経済で定番。「自給率を上げるべきか、輸入先を分散すべきか」という二択を迫る形で出ます。

注意:カロリーベースと生産額ベースで数字が大きく違う理由(野菜や果物はカロリーが低い)に触れられると、統計を読む力があると見てもらえます。

(6)ジェンダーと働き方

押さえる数字

世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数で、日本は 145か国中117位(スコア0.670、0が完全不平等・1が完全平等)。

出典:内閣府男女共同参画局(Global Gender Gap Report 2026/2026年9月16日発表)

出題のされ方:「クオータ制(割当制)を導入すべきか」「育児休業の取得義務化は是か非か」。法・経済・社会で頻出です。

注意:この指数は政治・経済・教育・健康の4分野の合成値で、日本は教育と健康では高く、政治と経済で低い、という内訳があります。総合順位だけでなく内訳に触れると、一段深く見えます。

(7)地域医療と地方の持続可能性

医・看護・保健に加えて、総合政策・経済・法(地方自治)でも出ます。前述の高齢化と人口減少がこのテーマに合流します。

出題のされ方:「医師の地域偏在を是正するために、勤務地を制限する仕組みは許されるか」「人口が減る自治体で、病院や学校をどう再編するか」。

注意:職業選択の自由と、住む場所によらず医療を受けられることの、どちらをどこまで優先するかという価値の衝突が核です。制度の説明で終わらせないでください。

(8)情報と信頼

(3)の生成AIと重なりますが、こちらは情報の受け手側の問題です。社会・国際・教育・法で出ます。

出題のされ方:「偽情報の拡散に対して、プラットフォーム事業者はどこまで責任を負うべきか」「表現の自由と削除要請をどう両立させるか」。

注意:「リテラシーを高めるべきだ」は、ほぼ全員が書きます。個人の努力では解決しない部分を1つ特定して、そこに制度で手当てする、という組み立てにすると抜けられます。

1テーマの準備は「3点セット」でそろえる

テーマごとに本を読む必要はありません。1テーマにつき、次の3点をメモ1枚にまとめてください。これが用意できていれば、設問の角度が変わっても対応できます。

そろえるもの中身分量の目安
① 現状の数字正確に言える数字を1つだけ。出典と対象年もセットで1行
② 対立軸このテーマで何と何がぶつかっているのか1行
③ 自分の立場どちらを、どういう基準で取るか2〜3行

たとえば(3)の生成AIなら、①58.8%(2025年度調査)②利便性と、判断の責任の所在 ③「結果に責任を負う人が決められる範囲なら使ってよい」といった形です。

③が書けないテーマは、準備が終わっていないテーマです。①と②だけ集めて満足してしまう人が多いので、ここは意識してください。

書き始める前の手順そのものは 小論文の構成メモを本文にする方法、採点者が見ている観点は 小論文の採点基準 にまとめています。

知らないテーマが出たときの対処

準備していないテーマが出ることはあります。そのときに点を落とさない手順です。

  • ① 設問の中にある対立軸を探す。設問文には、たいてい「Aか、それともBか」が埋まっています。まずそれを1文で書き出します。
  • ② 知っている別テーマの構造を借りる。扱う対象が違うだけで、価値の衝突の形は似ています。「自由と安全」「効率と公平」「短期と長期」のどれかに当てはめてみてください。
  • ③ 自分の経験の範囲で例を出す。知識がないテーマほど、一般論に逃げると薄くなります。見聞きした範囲の具体例のほうが強いです。
  • ④ 分からないことは分からないと書く。「この点については判断材料を持たないが、◯◯という条件が満たされるなら」と限定して論じるのは、減点ではなく誠実さとして読まれます。

字数の配分で迷ったら 小論文600字の書き方 と 小論文800字の書き方 を参照してください。

? 高1・高2のあなたへ:小論文は、直前に詰め込んでも伸びません

テーマの3点セットづくりも、週1本書く練習も、独学で進められます。
ただし最初に、志望学部の系統に対応するテーマをどの3つに絞るか、そもそも志望校の二次選考に小論文があるのか。ここだけは早く確かめるほど、残りの時間の使い方が変わります。
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高1・高2がいまからやること

二次選考は高3の話ですが、小論文は直前に詰め込んでも伸びない科目です。高1・高2のうちにできることを挙げます。

時期やること理由
高1ニュースで最後まで読んだ記事を月1本メモする関心の記録が、そのまま志望理由書の材料にもなる
高2の前半志望学部の系統に対応するテーマを3つ決め、3点セットを作るテーマは絞れば足りる。広げる必要はない
高2の後半週1本、400字で書いてみる書く量より、書く習慣のほうが効く

3テーマで十分です。志望学部の系統に対応するものを選べば、本番で扱うテーマの多くはその3つのどれかに接続できます。

いつから始めるかの目安は 小論文対策はいつから始める? に、要約の練習方法は 小論文の要約の書き方とコツ にまとめています。

よくある質問

Q. テーマは何個覚えればいいですか

志望学部の系統に対応するもの3つで足りると考えてください。10個を浅く知っているより、3つについて自分の立場まで言えるほうが評価されます。

Q. 数字は覚えないといけませんか

必須ではありませんが、1テーマに1つ正確な数字があると説得力が大きく変わります。逆に、あいまいな数字を書くくらいなら書かないほうが安全です。

Q. 最新の数字はどこで確認すればいいですか

官公庁の公表ページが一次情報です。この記事の各数字にも出典と対象年を書いているので、出願前にそのページで更新を確認してください。統計は年1回更新されるものが多く、入試の年によって値が変わります。

Q. 時事問題の本を買ったほうがいいですか

1冊通読するより、志望学部の系統に関係するテーマだけを拾い読みするほうが効率的です。本に載っている数字は刊行時点のものなので、出願前に最新版を確認してください。

まとめ:テーマは覚えるものではなく、立場を決めておくもの

頻出テーマは、学部系統と社会の論点が重なるところから出ます。そして、どの系統でも最後に問われるのは「対立する2つの価値のどちらを、どういう理由で取るか」です。

だからこそ、テーマを広く浅く覚える意味はあまりありません。志望学部に対応する3テーマについて、数字・対立軸・自分の立場の3点をそろえる。これが最短です。

高2の受験準備を何から始めるかで迷っている方は 高2生必見!受験勉強は何から始めるべき? もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

橋本 尭明

元総合型選抜専門塾AOIのマネージャー。現マーケティング責任者。総合型選抜の可能性やAOIの素晴らしさを世の中に広めるために、現場からマーケティング領域へシフト。歴代最高の合格率を叩き出した実績やノウハウを受験や学校生活に悩む学生の方々に発信します!

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